モグラ女子から大河女優へ...泉里香『光る君へ』の妖艶歌人「和泉式部」役がハマって大化けの予感
NHK大河ドラマ『光る君へ』はいよいよ佳境に入ってきた。 宮中では相も変わらず権力闘争が繰り広げられているが、主人公・紫式部のライバル・清少納言が執筆した『枕草子』が人気を博し、ベストセラーへの道を駆け上がる。そんななかで、式部もいよいよ『源氏物語』の執筆に乗り出したのだった。 【画像】う、美しい…! 汗だくのトレーニングから帰宅する泉里香「スタイルがさらに引き締まって…」 同ドラマには当代人気のイケメン俳優たちがこぞって出演しているが、ドラマに彩りを添えているのが歴史を飾った“平安美人”たちだ。主人公を取り巻く女性たちを誰が演じるのか注目してみると、このドラマの楽しみ方が倍増する。 そんな中、新たに登場したのが和泉式部だ。女流日記文学の代表的作品である『和泉式部日記』の作者で、百人一首にもその歌が収められている平安中期の歌人である。 恋多き女性としても知られており、現存する資料によれば、藤原道長から「浮かれ女」と評されたとも。また同僚女房であった紫式部からは「恋文や和歌は素晴らしいが、素行には感心できない」(『紫式部日記』)と批評されている。それゆえか、恋歌に情熱的な秀歌が多くみられる。 その和泉式部を演じているのが、俳優でモデルの泉里香(35)だ。年配の大河ドラマファンには馴染みがないだろうが、「泉」の演じる「和泉」の登場に視聴者も大いに沸いている。というのも、伝えられている和泉式部のイメージに彼女の容姿がピッタリだったからだ。泉自身、配役が発表されるとNHK公式サイトで、 《憧れであり、目標のひとつでもあった大河ドラマに出演でき大変うれしく思います。》 《本名と同じ「泉」の文字が入る和泉式部にご縁を感じながら、これからも精いっぱい演じさせていただきます》 などと語っている。その和泉式部の初登場のシーンはーー。 藤原公任の妻・敏子主催の“和歌を学ぶ会”で、吉高由里子演じるまひろ(紫式部)が和歌の解説をしているところにあかね(和泉式部)が色香を振りまきながらやってくる。 そのときの衣装は、平安時代だから当然十二単なのだが、あかねは薄青のスケスケの着物を纏って登場した。 あかねは蝉の声に耳を澄ませ 《声聞けば あつさぞまさる 蝉の羽(は)の 薄き衣は みに着たれども》 と歌を詠み、「蝉の声を聞くと、暑苦しさが増して、嫌になってしまいますわね」と自分が着ている“スケスケの単衣”を女房たちに勧めた。 そして、あかねは暑さを理由に、「いっそのこと何もかも脱いでしまいたいぐらい」「みんなで脱げば恥ずかしくありませんわよ」とバクダン発言。筆者は思わず、“平安時代にそんなこと言う女房はいないだろ”とツッコミを入れてしまった。 柄本佑演じる藤原道長とまひろのキスシーンが描かれた今回の大河だけに、ひょっとしたら、その後の刺激的な場面のための伏線なのか……と、期待してしまう視聴者がいてもおかしくないシーンだったーー。 ◆小池栄子のように大化けする可能性も…… 泉は『モグラ女子』としてその名を知られており、『モグラ女子』ランキングの3位(『みんなのランキング』’24年7月14日更新)にランクするほど、若い男女にはよく知られた存在だ。 『モグラ女子』とは、女性向けファッション雑誌の「ファッションモデル」として活躍しつつ、水着や下着などのセクシーな姿で男性誌のグラビアを飾る「グラビアアイドル」としての活動も並行して行う、女性芸能人のことを指す。 「泉はそのグラマラスなボディで、グラビアアイドルとしての人気が出ましたが、『Indeed』をはじめ多くのCMに出演し、インパクトのある演技でお茶の間への認知度を高めました。実は映画やドラマにも数多く出演していて、俳優としても実績を積んでいます。また明治大学の文学部を卒業しており、才女としても知られているのです」(テレビ誌ライター) ’19年には『Indeed』のCMで人気漫画『ワンピース』(集英社)のナミ役に扮し、そのあまりの再現度の高さに漫画ファンならずとも歓喜の声を上げたほどだ。 「’16年にインタビューで『若い頃はバストが大きいことが悩みだった。一番減らしたい部分だった』と語っています。でも、モデルとして活躍するうちにコンプレックスが自分の長所となることに気づき、以来、『どう表現しようか』という意識に変わっていったそうです。性格的にはかなり負けず嫌いで、役作りなどもストイックに徹底的に作り込むことで知られています」(前出・ライター) モグラ女子ではないが、グラビア出身で俳優として成功したというと’22年大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で北条政子を演じた小池栄子が思い浮かぶ。泉の魅力が大河で存分に発揮されることになれば、停滞気味の視聴率も爆上がりが予想される。彼女にとっても大河での成功は大きな一歩となるかもしれないーー。 文:佐々木博之 宮城県仙台市出身。31歳の時にFRIDAYの取材記者になる。FRIDAY時代には数々のスクープを報じ、その後も週刊誌を中心に活躍。最近は、コメンテーターとしてもテレビやラジオに出演中
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