打撃絶好調の鈴木誠也を開幕4番で起用も…カブス新指揮官は史上最高年俸の「クセ者」
「クセ者」の名将を招いたカブス
カウンセル監督は9シーズンにわたってブルワーズを指揮し、地区優勝3回、プレーオフ進出5回、レギュラーシーズンの通算成績でも700勝を越す名将である。カブスが野手陣の大型補強を見送った理由にこの名将の存在も影響していたようだ。 「昨年10月、カブスの新監督候補としてカウンセル氏の名前が出ると、あっさり、カブスと面談したことを地元メディアに伝えていました。しかし同時に、メッツ、ガーディアンズなど、新監督を探していた他の球団名も挙げ、各方面と話をしているとも言っていました」(前出・同) カウンセル監督が指揮官生活を始めたブルワーズ、そして今回、話があったというガーディアンズは、ナ・リーグ中部地区のライバルチームでもある。最終的にカウンセル監督はカブスを選択した。その就任の一報と同時に注目されたのは、同監督の年俸。「総額4000万ドル(約60億円)」の5年契約で、この金額はMLB監督としては史上最高額である。 「NPBではチームに長年貢献した有名なOBや、他球団で成功した名将を監督に迎える際、億単位の年俸が提示されることはありますが、桁が違いますね」(スポーツ紙記者) 前出の米国人ライターによれば、一般にメジャーリーグの監督には60万ドル以上(約9000万円)の年俸が提示されるという。日本とアメリカでは市場規模に大きな差があるため、一見、メジャーの監督は高年俸のように思われるが、必ずしもそうではない。昨年2月28日にAP通信が報じたMLB選手の平均年俸は、422万ドル(約5億7000万円)。メジャーリーグでは「監督が選手よりも高い年俸をもらっている」ケースは多くない。 先のチーム批判のコメントを雑誌に寄せたホーナーの年俸は253万ドル(約3億2000万円)。カウンセル監督の5年4000万ドルを均等割りした1年当たりの年俸800万ドル(約12億円)にははるかにおよばない。ホーナーは昨季からレギュラー争いをするまでに成長した選手なので一概には比べられないが、カウンセル監督は「選手以上」の高給取りとも言える。 「カウンセル監督は打撃好調の鈴木のことを質問すると上機嫌になります。あと、今永が投げるときは『今日は楽しんで来い』と言ってマウンドに送り出していました。高額年俸の選手は、オープン戦は完全な調整機会であって、結果は問われません。今永もその一人です。カウンセル監督の言動を見る限り、鈴木と今永を投打のキーマンとして捉えているようです」(前出・米国人ライター)