古里復興を願う美しい音色を届ける吉田さん

　福島県浪江町出身のピアニスト吉田昂城（こうき）さん（２８）は１０日から１２日まで、町内の道の駅なみえで演奏会を開いている。初日は大勢の聴衆を前に、古里復興を願う美しい音色を届けた。 　ピアノ演奏の魅力を伝えようと、施設に置かれているピアノで、ゲリラライブとして繰り広げた。ショパンの「ノクターン遺作」など計３曲を弾き、優雅な音の響きで来場者を魅了した。 　吉田さんはロータリークラブの支援でオーストリアを訪問したのを機に、アントン・ブルックナー音楽大に入学。世界最高峰と言われるウィーン国立音楽大を経て、ピアニストになった。 　１１、１２の両日とも正午ごろから２０分ほど奏でる。入場無料。 　　　　　　◇　　　　　　◇ 　吉田さんは３月９日午後２時から、南相馬市の市民文化会館ゆめはっとでコンサートを開く。東日本大震災で被災した浪江町の請戸小に残されていたピアノで、ハイドンの「ピアノ協奏曲ニ長調」などを演奏する。郡山交響楽団と共演する。

　チケットは一般４千円。南相馬市民文化会館の窓口で取り扱っている他、予約専用メールアドレス（pianoconcert.inori@gmail.com）を設けている。