「断水慣れしている」未だ避難生活続く能登…土砂が堆積したままの住宅も 水害から2か月経過の石川県珠洲市
奥能登を襲った記録的豪雨からあす21日で2か月です。 外浦に面した石川県珠洲市大谷町では豪雨で再び断水に見舞われ、約300人が今も不便な生活を続けています。 【写真を見る】「断水慣れしている」未だ避難生活続く能登…土砂が堆積したままの住宅も 水害から2か月経過の石川県珠洲市 9月の豪雨で大量の土砂や流木が押し寄せた珠洲市大谷町。 豪雨から2か月が経とうとする中、地区では未だ土砂が堆積したままの建物も多くみられます。 珠洲市議会議員で27人の被災者が暮らす大谷小中学校避難所の本部長をつとめる川端孝さん。自宅前にある水道の蛇口をひねっても水は出ません。 ■「水は出ない。こういう状態がずっと続いている」 珠洲市議会議員・大谷小中学校避難所本部長 川端孝さん 「こういった状態で水は出ない、こういう状態がずっと続いていると」 大谷町では豪雨の影響で浄水場に土砂が流れ込みいまも断水が続いています。 300人ほどの住民が自宅や避難所で生活する中週に3回、給水車で生活用水が届けられる状況です。 川端孝さん 「(避難所には)断水が解消されても、自宅の方の修繕がまだ済んでいない方もいるので、もう暫くは水が使えない状況が続くかと考えられるので避難所は閉鎖できないなという風には考えている。(中には避難所で年を越す方も?)その様な覚悟でおります」 ■避難所で年を越す覚悟も 避難所で年を越す人もいるだろうと話す川端さん。 川端孝さん 「(仮設住宅は)最初の予定では9月中という予定だったが、それが豪雨災害で今の様な状況になっています」 地震と豪雨の二重災害に見舞われた大谷地区。それでも住民たちは住み慣れた故郷で力強く暮らしています。 ■「断水慣れしている、不便でありながら故郷一番で生活している」 川端孝さん 「こんな言い方も変ですが断水慣れしていますんで、1月1日の発災当初から5月いっぱい断水でしたので、その生活をしていたので比較的今回の断水についても、みなさん対応出来ているのかな?我慢強いような状況です。皆さん比較的普通の生活…普通の生活にはなりませんけど、生活されとるんかな。でなかったら、これだけ長くここに留まってないと思いますので、不便はありながらも故郷一番ということで生活されてる方が多いんだと思います」
珠洲市によると大谷地区の断水は11月下旬には解消し仮設住宅の入居も12月上旬からはじまる予定とのことです。 川端さんは、これから本格化する降雪シーズンで、除雪など市街地までの道路状況の懸念や今後、災害公営住宅を建設する候補地の問題など大谷地区が抱える不安も大きいと話していました。
北陸放送