今村拓未（神村学園）

　2024年の春の訪れを告げる第96回選抜高校野球大会（センバツ）の出場校が決まった。3月18日から阪神甲子園球場で繰り広げられる戦いの「主役たち」を紹介していく。 【一覧】センバツ出場32校 【神村学園（鹿児島）＝9年ぶり6度目】 　昨年夏の甲子園で4強入りした神村学園は、新チームとなった昨年秋からも強さを発揮した。鹿児島県大会で初戦から決勝までの5試合、すべて6点以上の差をつけて快勝した。決勝までの4試合はすべて2ケタ得点と、まさに「無双」状態。九州大会でも2戦連続コールド勝ちで4強に進んだ。準決勝では熊本国府相手に終盤に突き放されて敗れたが、実力的には優勝できるチームだったと評価されてもおかしくない。センバツでも十分に頂点を狙える位置にあると見ている。 　神村学園の昨年秋の九州大会準決勝のスタメンは以下の通り。 （中）入耒田 華月（1年） （二）増田 有紀（2年） （遊）今岡 拓夢（1年） （右）正林 輝大（2年） （三）岩下 吏玖（2年） （左）上川床 勇希（2年） （捕）木下 夢稀（2年） （一）藤田 侑駿（2年） （投）今村 拓未（2年） 　このスタメン全員が昨年夏甲子園でベンチ入りを果たしている。そのうちレギュラーだったのが4人。正林から続く3人は打順そのまま残る経験豊富なチームだ。 　投手は左腕の今村が中心。右手を大きく掲げるダイナミックなフォームから力強い球と変化球を武器としている。 　打線では、将来性豊かな今岡、長打力のある正林、勝負強さが光る岩下のクリーンアップが得点源。バントなどの細かい野球も神村学園の得意とするところで、精神的なタフさも身上としている。センバツでも昨年夏に見せた快進撃を再現することだろう。 　センバツでは準優勝が最高成績。春夏通じて初めて甲子園に出場した2005年に、野上 亮磨投手（元西武、巨人）を擁して決勝まで駒を進めた。今年の目標はもちろん全国制覇。夏の悔しさを知るメンバーが、春の頂点を目指す。 ＜神村学園の甲子園実績＞ センバツ出場6度目＝6勝5敗（準優勝） 夏選手権出場6度＝8勝6敗（4強） （※カッコ内は過去最高成績、20年センバツは大会中止） ＜神村学園の昨年秋の成績＞ ★鹿児島大会 2回戦　11－1　樟南二 3回戦　10－2　尚志館 準々決勝　12－6　国分中央 準決勝　11－1　川内商工 決勝　8－2　れいめい ★九州大会 1回戦　9－1　沖縄尚学（沖縄） 準々決勝　10－0　日南学園（宮崎） 準決勝　1－7　熊本国府（熊本）