巨人、今季初物相手8試合で打率1割4分9厘と苦戦 オリックス斎藤響介に5回まで1安打
◆日本生命セ・パ交流戦 巨人0―5オリックス(8日・東京ドーム) 巨人がオリックスに今季初の2試合連続完封負けで、交流戦4カード目で初めてカード負け越しが決まった。初顔合わせだった斎藤響介投手(19)に5回1安打に封じられ、プロ初白星を献上。初戦の東に続き、初対戦の投手に苦戦を強いられた。9日の3戦目の相手先発も支配下登録されたばかりの左腕・佐藤一磨(23)。初物を何とか攻略し、同一カード3連敗だけは避けたいところだ。 【動画】ブリブリ打線がオリックス19歳右腕に沈黙 悔しさを押し殺し、自ら切り出した。4安打で今季10度目の完封負けを喫した試合後、報道陣の前に現れた阿部監督は「(これまでの)最短4秒だったよな。2秒でいこう。何もない」とコメントし、会見を切り上げた。今季最多の15残塁で敗れた5月18日の広島戦(マツダ)後の4秒を更新する、監督就任後最短会見。切り替えろ―。指揮官の強烈なメッセージだった。 またも初物を打ち崩せなかった。高卒2年目右腕・斎藤の前に、5回までわずか1安打。立岡が「足がついてからすぐに手がピュッと出てくる感じですね」と振り返ったように、変則的な投球フォームにタイミングを合わせるのに苦しんだ。丸は「質のいいフォーシームと、少し回転が少ない時とまちまちだったので。手元で変化するので、ちょっと戸惑った感じですね。球速は違いますけど、中日の高橋宏斗みたいなタイプ」と明かし、映像だけでは分からない特徴にも苦しんだ。 前日も初対戦となった東に無得点に封じられた。今季初顔合わせの投手と先発で対戦した試合は8戦あり、そのうち4試合で白星を献上。打線は181打数27安打で、打率1割4分9厘と苦戦している。二岡ヘッド兼打撃チーフコーチは「対戦までは映像でしか見られないわけですから。今日に関してもクイックが速かったりという情報は伝えてあります」と言うように、スコアラーを含めチーム全体で対策は立てているが、相手が上回った。 今回の連敗で5カードぶりの負け越しが決まったが、これまでの交流戦3カードは勝ち越しており、ソフトバンク・東浜、西武・高橋、ロッテ・小島らリーグ戦で対戦の少ない投手も打ち崩せている。7回に遊撃への内野安打を放ち、23戦連続出塁を果たした丸は「当然イメージより速かった、速くなかったもある。自分のストライクゾーンをもう一回把握して、割り切っていくしかない」と自らにベクトルを向けた。 初戦は東に8回2安打、2戦目は斎藤に5回1安打に封じられた。9日も相手の先発は佐藤。プロ初登板となるため、これまで以上にデータは少なく、選手の応用力が求められる。「(対策に加えて)もう少し映像を見ながら(事前に)自分でタイミングを取ることも加えてやってもいいのかなと思います」と二岡ヘッド。3連敗を阻止し、初物地獄を抜け出す。(井上 信太郎)
報知新聞社