新東京五輪エンブレム発表(全文1)ようやく見つけた大切なもの
東京2020エンブレム委員会、宮田亮平委員長より一言
宮田:皆さま、本当に長らくお待たせをいたしました。私は春ごろまでには決定するという公約どおり、春たけなわの本日にエンブレムを決定することができました。そして発表いたしました。商標調査の段階では本当に春ごろ決定できるかどうかっていうことは、大変どきどきしておりましたけれども、こうやって発表されたことが、あらためてエンブレムを見ますと、探して、探して大切なものをこう、ようやく見つけたなという印象が私の中には、また、委員の皆さまの中にもございます。 この組市松模様の評価でございますが、評価としては委員会ではシンプルで良い、日本の伝統、粋を感じる、クールな印象といった、ポジティブな意見が多数ございました。もっとも他方、地味であるという意見や、目がチカチカするという留意点もありました。後者の目がチカチカということにつきましては、事務局より専門家からの意見についていろいろと説明も受けております。その上で、その辺の議論もした上でわれわれ委員会は慎重な議論のあと投票を行って、そしてこの市松模様、組市松紋が決定されたということでございます。 エンブレム委員会が準備委員会から入れますと、今回で18回でございますが、最後の今日、最終審査が多いに盛り上がりました。毎回、けんけんがくがくの議論でございましたが、その結果がこのエンブレムです。21名の委員とまさに一緒に戦った同志でございます。本当に素晴らしいメンバーと共にこの難題に取り組んだことを誇りに思っておる次第でございます。 また、会議のあとには皆さんとブリーフィングを毎回させていただきましたが、皆さんとも一緒に取り組んだという感じがしております。本当に皆さま、毎回、ご苦労さまでございました。これで今日で最後だと思うと、やや私はさみしい思いもしている気持ちでございますが、ぜひこれからはメディアの皆さまがこのエンブレムを皆さんの力で広げていっていただきたいと、かように思っておる次第でございます。 最後の1点に、最後に1つ報告いたします。1月の審査の際に選考した4つの候補作品のうち、最終候補作品に残ったのは1作品であることはすでにご報告しておる次第でございますが、それ以外の3作品では、商標調査手続きの過程で、いくつかの問題点が指摘され、エンブレム委員会としては最終候補作品とするのは困難という結論に至りました。しかしながら、この作品についてもエンブレム委員会としては、なんらかの表彰をしたいということを考えております。その3作品そのものをお見せすることはできないのですが、それらの作者に対して、佳作ということで表彰をし、氏名を公表させていただくことといたしました。3作品の作者の氏名はリリース資料にありますように、久米井大輔さん、山野一行さん、東海林小百合さんでございます。この場を借りて発表させていただきたいと思います。 先ほど野老さんがおっしゃったんですが、エンブレムは生まれたばかりの赤ちゃんのようなものでございます。これを皆さんと一緒に自分の子どものように育てていき、2020のときには多くの方々に愛されるエンブレムとして、世界に羽ばたいていくというふうに願ってることでございます。私からは以上でございます。 司会:ありがとうございました。続きまして、王委員より一言、お願いいたします。