以前テレビで見た「オンラインカジノ」のCMが気になっています。もうかりそうなのでやってみたいのですが、「逮捕される」って本当ですか? CMもやっているのに、本当に“違法”なのでしょうか?
テレビやインターネットで日本向けのプロモーションを行っているオンラインカジノ。ギャンブル好きなら一度はやってみたいと思う人は多いかもしれませんが、賭博が禁止されている日本で遊んでも問題はないのでしょうか? 本記事では、オンラインカジノの違法性について解説します。また、オンラインカジノがグレーだと誤解されている理由や、法律に違反せずオンラインカジノで遊ぶことができるのかについても説明します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
日本でお金を賭けてオンラインカジノで遊ぶのは違法
結論から言うと、日本でオンラインカジノにアクセスし、お金を賭けて遊ぶ行為は違法です。たとえ海外の会社が運営しているオンラインカジノであっても違法になります。 警察庁および消費者庁では、ポスター等でオンラインカジノが違法であることを啓発しています(図表1)。
<図表1> 警察庁 オンラインカジノを利用した賭博は犯罪です! 警察庁によると、オンラインカジノに係る賭博事犯について、2021~2023年の3年間で293人を検挙しているとのことです。検挙事例には、海外の会社が運営するオンラインカジノに自宅のパソコンからアクセスして遊んだ人を単純賭博罪で検挙したものもあります。 2022年6月に当時の岸田文雄首相が、オンラインカジノは違法だと国会で発言して以来、取り締まりは厳しくなっています。オンラインカジノの配信をしていたインフルエンサーが逮捕される事例も複数あるため、決して軽い気持ちで遊ばないようにしましょう。
オンラインカジノがグレーだという誤解がある理由
オンラインカジノに対する取り締まりが厳しくなっている一方、遊んだ経験のある人は国内で100万人とも200万人とも言われています。検挙者数に比べると非常に大きい数字です。 オンラインカジノのプレーヤー人口が減らない理由の1つは、オンラインカジノに対する誤った認識がインターネットを中心に広がっていることです。例えば、オンラインカジノに関するメディアやインフルエンサーによって、次のような情報が発信されています。 ・「オンラインカジノは取り締まる法律がないため、日本で遊んでも有罪にならない」 ・「オンラインカジノの胴元は海外で合法的に運営されているから、遊んでも逮捕されない」 ・「オンラインカジノで遊んだ人が裁判で有罪判決を受けた事例がないため、グレーゾーンだ」 確かに、海外に拠点を持つオンラインカジノは、現地のギャンブルライセンスを取得して合法的に運営しているところが多いです。そのため日本の法律では取り締まることができず、プレーヤーだけが処罰されるという状況には理不尽さを感じるかもしれません。 しかし、オンラインカジノで遊んでも逮捕されないという情報は誤りです。たとえ海外で合法的に運営されているオンラインカジノであっても、日本国内からアクセスして遊んだら逮捕されます。 2024年5月には、オンラインカジノで賭博をした容疑で逮捕された男性が、水戸地裁にて懲役1年、執行猶予3年の有罪判決を下されました。このようにオンラインカジノで遊んだ人が逮捕され、裁判で有罪判決を受ける事例は、今後ますます増加するものと予想されます。