遺骨を6年半以上返還怠る…大学側に150万円の賠償命じる 遺族「主張の半分しか理解されていない…父も残念だと思う」神戸地裁
研究のために提供された遺体を連絡なく火葬し、遺骨の返還も怠っていたとして、遺族が大学を相手に損害賠償を求めていた裁判で、神戸地裁は大学側に150万円の賠償を命じる判決を言い渡しました。 遺族らによりますと、2014年に82歳で亡くなった髙橋純一さんは生前の希望で兵庫医科大学に献体しました。しかし、その後大学側から連絡がなかったため、2021年に遺族が問い合わせたところ、献体した翌年には解剖を終えて火葬され、遺骨は安置室に置かれたままだとわかったということです。 遺族は、大学が連絡なしに解剖と火葬を行い、約6年半もの間、遺骨の返還を怠ったことなどに精神的苦痛を受けたとして、1100万円の損害賠償を求め、大学を訴えていました。
遺族「主張の半分しか理解されていない…父も残念だと思う」
判決後に神戸市内で会見を開いた原告の髙橋純一さんの遺族は「自分たちの主張の半分くらいしか理解されてないと思った。父も残念だと思う。兵庫医大の遺骨管理について、杜撰な管理体制だったと過失を認めているが、金額は整合性がとれてないと思った」などと話しました。遺族井川は控訴については今後検討するとしています。