「ご飯を届けにきた義母が1時間は滞在する」「実母がくれるベビー用品はセール品ばかり…」ありがたいけど正直迷惑‼エピソード15選
実両親・義両親の「よかれ」がしんどい時は上手に伝えよう
どれも「好意」だと分かるけれど、自分のニーズと違うのでモヤッするのでしょうね。多くの親たちの悩み相談を受けてきた鳥居りんこさんに、ありがた迷惑な行いへの対策などについてお聞きしました。 「これはホント、耳が痛い。先に謝っておきたい話題です。なぜなら、ワタクシは1歳児と0歳児の祖母。前述のみなさんの声を読んで、青くなっております。 『もしかして、やらかし婆さんになっている? 』の疑念ありなのです。 そこで、ワタクシがおばあちゃん代表として『爺さん&婆さんは“実母の趣味全開。まったくうれしくない(byりょうさん)”という物をなぜ、わざわざ購入してくるのか? 』という問題について解説しましょう。 うんうん、わかりますよ。 趣味に合わないものをドヤ顔で持って来られたら『そんな金あるなら、現金寄こせ!』という気持ちにもなろうかということは。 でもね、こっちの気持ちとしては、育児に参加したい、つまり、洋服でもおもちゃでも選びたいんです。なんたってベビーちゃん用品は“可愛い”の集合体ですから、見ているだけで幸せがあふれるんですよ。それを『こっちがいいかな? やっぱ、あっちかな? 』と孫が楽しげに使っている様を想像しながら選んでいる時間は至福です。 自分自身が子育てをしていた時代は、時間的にも経済的にも、気持ち的にもまったく余裕がなかった祖父母世代は多いでしょう。でもね、振り返ってみると一番、キラキラしていた時代のようにも感じて、そのノスタルジーも上乗せされての『買ってあげたい(*^^*)』になるんだと思います。 ワタクシ自身も『孫がこの世で一番可愛い!』という心境になるとは、思ってもみませんでした。『孫は目の中に入れても痛くない』っていうのは、本当に良い例えだなぁ…と実感しています。 そういうわけで、めんどうもみたいし、なんでも買ってあげたくなっちゃうんですけど、ありがた迷惑って気持ちもわかる。なぜなら、ワタクシ自身も上の世代に、それをやられてきたからです。 つまり、今では両方の気持ちがわかるようになったのですが、幸いなことに通信機器が発達している現代です。ワタクシは考えました。 『事前にお伺いを立てれば、いーんじゃね? 』と。 ショッピングモールに行ったり、観光地に行ったりして『孫にプレゼントしたい!』と思ったとしたら、速攻、写メ付き家族LINEで孫の親(息子夫婦と娘夫婦)に『いる? いらない? 』を聞いています。 お節句だの誕生日だの、一生モノの行事であったらなおのことですから、あちらからの『指定品』をネット購入。これならば双方、ウィンウィンですから。良い時代になりました(それでも、子どもたちから見たら、いろいろとやらかしているのかもしれません…)。 とはいえ、祖父母の『良かれ』がしんどい時は、伝えるしかないです。実親ならばハッキリと、言いにくい義父母ならば夫を通して、本当の気持ちを言うことです。 ただね、心の片隅でいいから、ママ・パパたちに、わかっていて欲しいなと思うこともあります。 祖父母が孫に対してやっていることは100%の愛情です。 俗に『三つ子の魂』というように、この時期に親以外からも『無条件の愛』を降るように浴びることはとても大切。たとえ、子どもに記憶がなくとも、おじいちゃん・おばあちゃんに可愛がられたという事実は心の奥深くに残るでしょう。それも、心を育てる要素のひとつになります。 ここはぜひ、幼い我が子のためにも、『しょうがないな…』と許容できる範囲で流してもらえるとありがたいかなぁと思うこの頃です。ご参考になれば、嬉しいです」(鳥居りんこさん) 「ありがた迷惑」と感じてしまうこともあるかもしれませんが、我が子がそれだけ大事にされているということなんですね。無理のない範囲で許容していけるといいですね。 (取材・文/橋本真理子、たまひよONLINE編集部)
鳥居りんこさん
PROFILE) 作家、介護・家族アドバイザー。2003年、学研より『偏差値30からの中学受験合格記』でデビュー。実体験に基づいた『中学受験シリーズ』が人気。近著に『増補改訂版 親の介護は知らなきゃバカ見ることだらけ』(双葉社)『女はいつもどっかが痛い がんばらなくてもラクになれる自律神経整えレッスン』(小学館)など。執筆・講演活動などを通じて、子育てや受験、就活、介護に悩む母たちを応援している。 ※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。 ※記事の内容は2024年7月の情報であり、現在と異なる場合があります。
たまひよ ONLINE編集部