“神秘の紅葉”路上駐車に観光バスが大行列 外国人観光客も増加 長野県「上高地」
■大型駐車場 午前1時半にまさかの「満車」
一方、早朝から混雑していた場所もありました。上高地の玄関口にある大型の市営駐車場には400台以上止められるスペースがありますが、多くの車で埋めつくされ午前9時すぎには満車になりました。 駐車場を管理するスタッフが、手で「×」の合図を出しています。 市営駐車場を管理 ピアーズさわんど 木下薫事務局長 「去年もすごかったんですけど、今年はさらにすごくて…」 今年は去年より多くの観光客が訪れているといいます。この混雑は、一体いつから発生しているのでしょうか? 今月13日の未明、市営駐車場に設置された防犯カメラの画像です。車がズラリと止まり、空きがない状態に。日が昇るかなり前の午前1時半にもかかわらず「満車」の表示が出ていました。午前4時ごろには、シャトルバスのチケット売り場に並ぶ長蛇の列ができていました。 木下事務局長 「上高地は早く行かないと満車になるっていうことがSNSで喧伝(けんでん)されているってことが一つありますね」 混雑を避けるため、午前5時のシャトルバスの始発に合わせて深夜から並んで待っているといいます。 木下事務局長 「夜、私が起きてずっとカメラを見ている。危なそうだったら出勤する」 「(Q.夜中も起きていないといけない?)もちろんそうですね。もし僕らが行かないとすると、お客さんが右往左往というか、非常に迷うことになりますので。少しでも早く、混雑が始まったら出動してお客様の整備にあたる」 夜中の混雑に対応するため、1時間おきに駐車場のカメラをチェックしているといいます。 上高地は自然環境を守る目的などから、マイカーの乗り入れを規制。上高地には通行証が与えられたバスやタクシーなどしか入れないため、国道にある駐車場エリアにマイカーを止める必要があります。駐車場で車を止め、バスやタクシーに乗り換えないといけません。 この時期は、列に並んでからシャトルバスに乗るまで1時間はかかるといいます。さらに今年は新たな問題が。 道路の両脇を埋めつくすかのように、ズラーッと奥まで止まる路上駐車の列。路上駐車している車がいるため、車道は半分しかスペースがなく、バスはセンターラインをはみ出して走行せざるを得ない状況に。 木下事務局長 「去年まではあれほど激しい路上駐車はなかったんですけど、今年になってから路上に両側びっちり並んじゃってバスが通れないという、こういう状態になって」 駐車場を管理する会社は、路上駐車について環境省などと協議中だということで、駐車場の空き状況をホームページなどで確認してからの来訪を呼び掛けています。