「もっとできると思っていた」 球界OBが2024シーズン振り返り"喝入れ"選手について語る 「課題」も指摘
今季のプロ野球界も様々なことがあった。 日本一を飾ったのはリーグ3位からの下剋上Vを飾ったDeNA。また多くの選手の活躍に話題が集まる中、思ったように成績を残せなかった選手もいるだろう。 【動画】これはエグイ!DeNAドラ1ルーキー、度会が放った開幕戦アーチの場面 2024/3/30 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務め、現在は野球解説者として活躍する高木豊氏は12月22日に自身のYouTubeチャンネルに「【喝ナイン!!】期待してたのに…高木豊が期待していたがもっと活躍できたプロ野球喝ナインを発表します!」と題した動画を更新。独自の視点で"もっとできたはず"という選手を選定、課題についても語っている。 まず投手で名前が挙がったのは西武のエース・高橋光成。「まさか0勝だとは思わなかった」とぽつり。今季は右肩の張りで開幕に間に合わず、4月半ばに初先発もその後も黒星街道が続いた。15試合に先発し、0勝11敗、防御率3.87の成績に「彼が投げているのは迫力があるし、(打線との)めぐりあわせもあるよね」としながら、「勝ちきれなかった」とした。その上で来季は悔しさをバネに、勝ちきれなかった11勝を超える「15勝」を目標にして欲しいと語った。 さらに日本一に輝いたDeNAからは話題を集めたドラフト1位ルーキー、度会隆輝を指名。 "喝入れ選手"とするのは「ルーキーだからかわいそう」な面もあるとしながら、期待するからこその課題も指摘した。 度会に関して、高木氏は「バットコントロールも素晴らしい」としながら、性格的な起伏も激しく「一喜一憂する」ところが気になったとした。 「もっとできると思っていたんだけど」と、さらなる爆発を期待した。 ルーキーイヤーとなった今季は開幕スタメンをもぎ取ると、セ・リーグ新人では初となる開幕戦から2試合連続でアーチをかけるなど、ド派手な活躍で一躍、時の人となった。 交流戦でも球団の新人記録を更新する6試合連続適時打を放つなど非凡な才能を発揮。しかしマークが厳しくなった後半戦以降、段々と調子を落とし、その間に桑原将志、梶原昂希らがポジションを固めていった。75試合で打率.255、3本塁打、24打点。 高木氏も度会に関して「ファンの気持ちをわしづかみにした」と天性の華があることを認めながらも「いいものはあるんだけど、それが出しきれていない」と見る。 打撃に関しては、「大丈夫、天性のものがある」と"及第点"を与えながら、守備に関して「気にしすぎ 小さくなりすぎ 勝とうと思っている」と試合でも凡ミスが目立ったことを指摘。そのミスを「深く考えすぎるところがある」として、「もう少し鈍感力があってもいいかなと」と、一喜一憂しないことも大事とした。 プロの世界においては143試合、コンスタントに成績を残すことも求められる。 「やったときとやらないときの差が激しすぎる」と高木氏。鮮烈な印象を残すときもありながら、パフォーマンスにムラがあったことで来季、飛躍のポイントには「平坦な選手。とびぬけなくていいから。そういう気持ちを強く持ってやると安定すると思うけどね」と古巣の後輩でもある若きスラッガーにエールを送った。 動画内では、阪神・佐藤輝明、広島・坂倉将吾など、ほかの飛躍を期待する選手についても語っている。 度会においては初年度の反省を生かして、来年度の目標に首位打者を掲げるなど志の高さを示している。非凡な才能は知られるところとあって、いかに上積みを図れるか。球界屈指の外野手の布陣を誇るDeNAのポジション争いが来季も注目となりそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]