池田エライザ、シンガー母の存在に感謝 日曜劇場でジャズ歌唱「自分の中に表現の引き出しがあった」
70年の物語を紡ぐキャストが語る、時代ごとの芝居へのアプローチ
野木「本作は1955年からの長い物語なので、別の時代をまとめて撮ることも多いはず。そんな中、皆さんどんなふうに年代とお芝居を合わせているのでしょうか?」 池田「リナは時代のトレンドを衣装に入れやすいキャラクターなので、見た目で変化をつけることができました。進平と結ばれて家族ができたあとも、見た目はリナらしい遊び心があっていいよねって」 野木「衣装からその年代のリナを引き出す感じなんですね。百合子はどうでしたか?」 土屋「そんなに難しく感じたことはありません。なぜなら、台本がいいから!(笑)本当に素敵な言葉がたくさん入っているので、敢えて年を重ねたように演じる必要がなくて、セリフを感じたままにお芝居しています。野木さんの呼吸が最初にあって、そこに塚原監督と私の呼吸を混ぜながら臨む本番…という感じです」 野木「ありがとうございます…! (スタッフからの質問メモを読んで)『ほかの人を演じてみたかった』とかありますか?」 池田「当て書きしてくださっていますよね? なので、変わっちゃったらキャラクターも変わるんだろうなと。私が朝子だったらどうなるんだろう…。前髪、とめるのかな?」 野木「全員当て書きしているので、もし池田さんが違う役だったらもっと違う書き方をしているはず。朝子の前髪は、花ちゃんが演じているからああなっているのよ(笑)」 土屋「賢将も清水さんじゃないと! って感じですし、みんなそれぞれの役が一番ハマっているよね」 池田「そうですね、改めてリナでよかったなって思います。本作は何度でも見返してもらうことで楽しめる要素もたくさん。みんな言わないだけでそれぞれ背負っているものがあって。でも、それをお芝居では実はそんなに隠していないので、何度見てもきっと面白いと思います」 土屋「私も百合子を演じることができて幸せです。視聴者の皆さんには、物語の中に散りばめられたダイヤモンドを拾いながら楽しんでもらえたらうれしいです!」 野木「そういっていただけてうれしいです。改めて演じていただいてありがとうございます! 最後まで見て、また始めから見てもらうと新たな発見があるかもしれません。最終回まで激動の展開が続きますので、お見逃しなく!」 緻密な脚本とキャスト陣の豊かな表現力、そして監督の柔軟な演出が見事に調和している本作。個性豊かなキャラクターたちが紡ぐストーリーは、一度見ただけでは気づけない細やかな仕掛けが隠されている。散りばめられた伏線と感情の揺らぎを拾い上げ、物語の奥深さを何度でも楽しみたい。
ENCOUNT編集部