週1回の通院にタクシーを使っていたら「バスのほうが節税になる」と知人に言われました。なぜでしょうか?
例外的にタクシー代が医療費控除の対象になるケースも
基本的にタクシー代は通院費に加えられませんが、例外もあります。国税庁ではタクシーが通院費としてみなされるケースが掲載されており、医療費控除の対象に含められるのは病気の状態からみて急を要するときに利用した場合です。 例えば、ひどい痛みで身動きが取れず、急いでタクシーを利用して病院に行き、入院した場合は、タクシー代も医療費として計上できる可能性があります。また、人が多くいる場所に行けない、長時間立ったままでいられないなど、「バスや電車を利用できない理由」があるときも、医療費控除の対象になる可能性があるでしょう。
通院のためにバスを利用すると医療費控除の対象になる
医療費控除は、診療や治療、また通院のための交通費や治療のために必要な道具の購入費などに支払った金額を所得から控除できる制度です。ただし、タクシー代は原則として制度の対象になりません。もし交通費を医療費控除として計上したい場合は、バスや電車などの公共交通機関を利用しての通院が必要です。 バスや電車の料金、病院へ通う頻度にもよりますが、タクシーからバスまたは電車での通院に変えると、1万円以上控除額が多くなるケースもあります。今回のシミュレーションでは、所得税額が1440円の差になりました。少しでも多く節税したいのであれば、通院手段の変更も検討しましょう。 なお、やむを得ない事情でタクシーを利用したときは、その費用を医療費に加えられる可能性があります。 出典 国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除) 国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.1122 医療費控除の対象となる医療費 国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.2260 所得税の税率 国税庁 質疑応答事例 所得税 病院に収容されるためのタクシー代 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部