前田亘輝「夏のTUBEに負けたくなかった」“なにくそ精神”で秋冬だけツアーして、夏に関係ない曲を作って「夏バンド」のイメージと戦ったTUBEが手に入れたもの
ハワイのあの空気の中で『SUMMER DREAM』を聴いてほしい
――40周年を迎える2025年6月1日には、20年ぶりのハワイ公演を予定されていますよね。 2020年のコロナ禍のときに、2025年の40周年はハワイでコンサートをやろうと決めました。誕生日はそこで迎えたいなーって。今、円安で大変だけど、日本の方も、20年前に来てくれた現地の方にも来てもらいたいですね。あの空気の中で、『SUMMER DREAM』とかを聴いてほしいんだよね。 ――2025年の40周年イヤーを経た、今後の音楽活動の展望は? 今年はセッションイヤーで、GACKTくんやDA PUMPだったりとセッションする中で、違うレストランで違う料理を味わうことって大事だなと気づいたんですよ。いつも同じメンバーで、同じお店で同じものを出してるとつい忘れてしまうことがあるんですよね。だから今後も、いろんな人とセッションしていきたいです。 ――キャリアが長いにも関わらず、そういう姿勢でいられるのはなぜなんでしょうか? それはね、(集英社への)おべっかじゃないけど、『少年ジャンプ』が教えてくれた友情、努力、勝利ですね。『NARUTO -ナルト-』にしろ『ワンピース』にしろ、根底にあるのは仲間の大切さだから。漫画に、人間はひとりじゃ何もできないんだよっていうことを教えてもらいましたね。
デビュー当時は5年続いたらラッキーと思ってた
――19歳、20歳の頃にデビューをされて、その頃はこうして40年後も歌い続けていると思っていましたか? まったく。5年続いたらラッキーだよなって思ってた(笑)。でも、やめなくて正解だったと思います。やめたいと思ったことは、相当あるから。 ――20代はそう思うことが多かったですか? うん。逃げてやるとかね。周りにいる大人たちに反発してましたね。でも「絶対、こいつら飛び越えてやる」っていう気持ちもパワーにもなりました。 ――ハマスタのライブに参戦される人には、どういうところを楽しみにしていてほしいですか? 甲子園でもGACKTくんや寿君とのコラボレーションがあったけど、横浜でもコラボレーションします。誰が来るかは言わないけど(笑)。 オープニングも、「もう還暦になるやつらがこんなことできるんだ」みたいなことやります。皆さん、とにかく暑さ対策を忘れないで来てもらいたいですね。 ――最後に、39年、一緒に歩んできたファンにメッセージをお願いします。 サンキュー! 取材・文/川辺美希 撮影/佐賀章広
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