それ「消化不良」かも?食べたものがそのまま便で出てくる理由
色鮮やかな食べもの
食品の色素が理由で、食べたものの形がそのままの状態で便として出てくることがあるのだとか。便の色が緑色(青みを帯びることも)になるのは、葉もの野菜や鮮やかなベリー、彩り豊かな着色料を用いた食品が原因と考えられる場合も。 これについて、内科医および消化器専門医としてニューヨーク市で活躍するニケット・ソンパル医師は次のように解説。 「ベジタリアンやヴィーガンでもないのに、子どもの便が緑色になるのを経験したことがあるかも知れませんが、砂糖のアイシングに使われる着色料が原因の場合があります。私はこれを“バースデーケーキシンドローム”と呼んでいます」 ただし、「赤い場合」には注意が必要。たしかに、ビーツやクランベリーなどを摂取することで便が赤くなることもありますが、着色するものを食べた覚えがないのに便が赤く見える場合は出血している可能性も…。できるだけ早めに医療機関に相談しましょう。
排泄までの時間が短い
通常、食べたものが消化管を通過するには24~72時間程度の時間が必要だと言われています。これには個人差があり、なかには消化管の動きが速く、食べたものが十分消化されずに便に“かけら”が残ってしまう場合もあるのだとか。 「消化管の動きの速さによって食べものが通過する時間が変わるのですが、これは食事の内容だけでなく、結腸の健康状態などからも影響を受けます」 消化管は主に食道、胃、小腸、大腸に分けられます。そして、消化器専門医のサニータ・クリシュナレディ医師の説明によれば「消化活動ごとにそれぞれ独自の働きがあり、その運動性は腸の中だけでも場所によって差がある」とのこと。
消化管に問題がある場合
クリシュナレディ医師によれば、食べたものがそのまま便として出てきてしまったとしても「多くの場合は心配する必要はない」とのこと。ただし、同時に水分を多く含む下痢が続いていたり、原因不明の体重減少が起こっているのであれば、深刻な疾患が潜んでいる可能性も。これらの症状に心当たりがある場合には、必ず医療機関に相談するようにしましょう。 たとえば下痢と体重減少は、いずれもセリアック病やクローン病に関連する吸収不良の症状であったり、すい臓に問題があったりするケースが考えられるのだとか。消化管の吸収不良を引き起こす病気の場合、便に未消化の部分が残る場合があることを知っておきましょう。 ※本記事は、Hearst Magazinesが所有するメディアの記事を翻訳したものです。元記事に関連する文化的背景や文脈を踏まえたうえで、補足を含む編集や構成の変更等を行う場合があります。