SNSに「ウソ」の救助要請 背景に“インプレゾンビ”? 能登半島地震、混乱の現場で何が…
日テレNEWS NNN
元日に発生した能登半島地震から、まもなく半年となります。当時、SNSには、多くの救助要請が投稿される一方で、ウソの救助要請も相次ぎました。現場で、何が起きていたのでしょうか。
元日を襲った、能登半島地震。 当時、SNSのX(エックス)では、本物の救助要請に交ざって、全く根拠のないウソの投稿も相次ぎました。 Xでのウソの救助要請 「がれきで動けません。助けてください」
救助を求める投稿にあった石川県珠洲市大谷町の住所を、今月上旬訪ねると…そこには、潰れてしまった家が…。 しかし── 記者 「崩れてしまったこちらの家、地震の時には、人はいなかったということです」
家の持ち主の男性は金沢市に住んでいて、この家には長く誰も住んでいませんでした。 ウソの投稿をされた家の持ち主 「なんで、うちの住所が書いてあるんですかね」 「50年以上前に、みんな金沢出てきたもんで、この番地を知ってる人はほとんどいないと思うんです」
輪島市では、実際に、警察が救助にかけつけたケースもありました。 Xの投稿では、「旦那が足を挟まれて出られません」とありますが…ここの住所の男性もその妻も当時、外出していて無事だったといいます。 ウソの投稿をされた住人 「迷惑ですよね。私はまず、ここにもいないし。根本的に、ありえない投稿ですよね」
1月3日には、15人ほどの警察官がやってきたといいます。 ウソの投稿をされた住人 「その投稿を僕に見せてくれて、『この住所って、どこですか』と言って、『ここです』って話から。“救援を求めてる”みたいなことを警察の方は言われたんですけど、『元気です』と伝えました」
当時、救助活動に当たった消防には、疑わしい通報も…。 奥能登広域圏事務組合消防本部 小谷真一 消防司令 「もうこの集落には人がいないのに、まだ救助要請を呼びかけているような所に関しては、慎重に情報を集めていました」 ウソの投稿に翻弄された、救助の現場──。 石川県警 災害対策課 竹原和宏 警部 「(警察がウソの現場に行って)自分やご自身の家族を助けられなかったら、どう思うかということを、自分の身に置き換えて考えてもらえればなと」