〔米株式〕NYダウもみ合い、38ドル安=ナスダックも小安い(2日午前)
【ニューヨーク時事】2日午前のニューヨーク株式相場は、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言や雇用関連指標を眺めて神経質な商いとなる中を、もみ合っている。午前10時10分現在は、優良株で構成するダウ工業株30種平均が前日終値比38.13ドル安の3万9131.39ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数が8.40ポイント安の1万7870.90。 この日の欧州中央銀行(ECB)主催のフォーラムに、パウエルFRB議長、ラガルドECB総裁、カンポスネト・ブラジル中央銀行総裁が出席。それぞれが足元の経済動向や金融政策に関する見解を述べる中、発言内容に注目しながらの慎重な商いとなっている。 また、週末5日発表の米雇用統計に先立ち、米労働省が取引開始後に発表した5月の雇用動態調査(JOLTS)によると、非農業部門の求人数は前月比22万1000件増の814万件。市場予想(ロイター通信調べ)の791万件を上回った。翌3日には、週間失業保険申請件数、民間雇用サービス会社ADPの全米雇用報告の発表が予定されている。 個別銘柄を見ると、電気自動車(EV)大手テスラが約8%高。4~6月期の世界販売台数は2四半期連続のマイナスとなったものの、アナリスト予想を上回ったことが強材料視されているもよう。米富豪バリー・ディラー氏が率いるデジタルメディア複合企業IACが経営権の取得を検討中と報じられたパラマウント・グローバルも3.9%高。半面、需要が急増している肥満症治療薬を販売するデンマーク製薬大手ノボノルディスク、米イーライリリーはともに3%超安。バイデン米大統領が薬価引き下げを求めたことが嫌気されている。