【楽天】宗山塁、打てる遊撃手に「世界まで目向けたい」大先輩星野仙一氏の前で殿堂入りの夢語る
いずれは殿堂入りへ-。楽天ドラフト1位の宗山塁内野手(21=明大)が10日、都内で行われたNPB新人選手研修会に参加。午前中は野球殿堂博物館を見学し、明大の大先輩にあたる星野仙一氏の殿堂レリーフの前で記念撮影を行った。レジェンドを前に気を引き締めたスーパールーキーは、打てる遊撃手を目指す。同研修会には12球団から新人選手121人が参加した。 ◇ ◇ ◇ 宗山に大きな夢が湧いた。「ゆくゆくはあそこに名前が載るような選手になっていきたい」。同じ明大で、楽天の監督を務め13年に日本一、7年前に70歳で亡くなった星野さん。柔らかな顔のレリーフを前に「明治の大先輩。今もいろいろなところでお名前を聞きます。それぐらい見ている人の印象に残る選手になれるのは、それだけ魅力があるということ」と表情を引き締めた。館内見学では先頭を歩き、説明に聞き入った。プレー以外の振る舞いも大切にする宗山らしかった。 午後の講義では、早大OBで元阪神の鳥谷敬氏(43)が登壇。前日9日には「45歳くらいまで現役」を目標に掲げただけに、40歳までプレーした同氏の金言に感銘を受けた。プロ野球選手は、およそ3週間周期で不調にぶつかるという。研究を重ね、1日でも短くスランプから脱するよう努めていた話を聞き「数字に対する意識の向け方は、アマチュアではそこまで思いつかない。深いところで日々考えられていたんだな」と発見を得た。 鳥谷氏のように、打てる遊撃手になるのも目標だ。希少な存在であることは、歴史が物語る。「そういった選手が少ないのは、それだけ難しいこと。やるからには挑んでいきたい」と臆することなく言った。 昨秋のドラフト会議は「今日この日を迎えるために野球を頑張ってきた」と、小1からの16年間の集大成だった。プロのステージに立った今、殿堂入りという大きな夢ができた。そのためにも必要な長期、中期、短期の目標を問われると「長期的にはスケールの大きいところ。世界まで目を向けたい。(中期は)チームで中心選手になっていく。開幕が一番近いと思うので、まずはそこに向けて」と即答した。開幕スタメン、主力、そして日本の代表に。進む道を見据えた。【佐瀬百合子】