【速報】「未だにひと言の謝罪もない…真摯に向き合ってほしい」男子高校生殺害事件 遺族が加害者と両親に損害賠償求めた裁判 遺族が法廷で訴え 神戸地裁
2010年に、神戸市北区で男子高校生が殺害された事件で、遺族が加害者の男とその両親に対し損害賠償を求めた裁判が22日から始まりました。 2010年10月、神戸市北区の路上で、高校2年生だった堤将太さん(当時16)が何者かに背中などをナイフで何度も刺され、殺害されました。事件から10年以上経ち、事件当時17歳だった男(31)が逮捕され、一審では、懲役18年の判決が言い渡されています。 訴状によりますと、敏さんらは事件が未解決のまま長期化した間の不安などを挙げたうえで、「両親が監督・指導を男に対して尽くしていれば犯行は防げたことが明らか」などとして、男とその両親に対して約1億5000万円の損害賠償を求めています。 22日の裁判で遺族は「両親が監督、指導を男に対して尽くしていれば犯行は防げた」などと主張。一方、被告側は「両親に監督義務違反はなかった」などとして争う姿勢を示しました。 裁判の中で父・敏さんは「未だにひと言の謝罪もなく、賠償の支払いさえ申し出を受けたことはありません。どこまで加害者は自分の責任から目をそらそうとするのでしょうか。事件後の11年間は私たち家族にとって本当に長い戦いでした」などと法廷で訴えました。
裁判後に会見を開いた遺族の堤敏さんは「真摯に向き合ってほしいという気持ちしかない。これは殺人事件なんです。人を殺しているんです。刑事裁判でも本人も、悪いことをしたということは言ってましたが、全くその姿勢が見られない。裁判自体でも誠実に向き合っていない。本当にちゃんと向き合うなら、民事裁判も全部出てこいと思います」などと話しました。