アップルが中国で勝訴、アップストア手数料巡る消費者提起の訴訟
(ブルームバーグ): 中国の裁判所は29日、アップストア経由で販売される商品に最大30%の手数料を課していることなどが市場の独占的地位の乱用に当たるとしてアップルを提訴した地元消費者の訴えを退けた。
上海知識産権法院は判決文で、アップストアは圧倒的な地位にあるもののアップルはその立場を乱用していないと指摘した。ブルームバーグ・ニュースが未公表の判決文を確認した。この訴訟は、中国の最高人民法院(最高裁)が2021年に下した判断によってアップルに対する訴訟や同様の申し立てが事実上可能になったことを受け、ジン・シン氏が起こした。
アップル、中国市場で無傷でいられるのか-習主席の締め付け続く
アップルは、米国内での訴訟に加え欧州や韓国、日本での問題提起など複数の国・地域でアップストアの料金体系について擁護を迫られている。今回の訴訟が決着したことで、この高収益ビジネスのさらなる見直しを求める潜在的圧力の一つが緩和した。同社は開発者に対しアプリを全世界に紹介する場を与える一方、ユーザーにセキュリティーと安心感を提供することで手数料は正当化されると、一貫して主張してきた。
上海知識産権法院とアップルにコメントを求めたが、すぐに回答はなかった。
原題:Apple Wins Legal Battle in China Over App Store Fees(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Bloomberg News