優勝した池慧野巨（撮影・甘利慈）

世界的に人気の高いストリート系の国際競技会「Xゲームズ」千葉大会は21日、千葉市・幕張メッセで第2日を行い、スケートボード男子ストリートのベストトリックで池慧野巨（いけ・けやき、23）＝ベンヌ＝が今大会の日本勢で初の金メダルを獲得した。 一発の技を何度も出し合って点数を競うベストトリック。池は4本目に「ノーリービッグスピン・ヒールバックテール」の大技を決めてトップに立った。その後は他の選手が池の点を上回ろうとトリックを繰り返したが最後まで抜かれることはなかった。 Xゲームズでは2018年に米国の大会で銀メダルを獲得しているが、金は初の池。世界トップの選手が集う中での優勝に「すごいうれしい」。優勝が決まった直後は、この世界のスーパースターで3位だったナイジャ・ヒューストン（29）＝米国＝から「ヤバい技が決まったね、おめでとう」と声をかけられたと笑顔を見せた。決めた技は「練習している中で、ここで使えそうな技だった」そうで、「乗れれば1位か2位は行けるなと思っていた」という。 午前中に行われたストリート（ラン）の予選では9位で、決勝進出を逃した。「ランは苦手。こういう、一発のでかい技で勝負するのが自分の得意とはっきり分かった」とうなずいた。 東京、パリで五輪を連覇した堀米雄斗（25）＝三井住友DSアセットマネジメント＝とは少年時代から競い合ってきた仲で、〝盟友〟ともいわれる。だが自身は一発勝負が得意というスタイルからも「オリンピックは『もう、はい…』って感じ」と距離を置く。「今後はコンテストの出場回数を減らして、（今大会のような）招待制で呼んでもらえるなら出たい」と話した。