東日本大震災の津波から生き残った”奇跡のカキ” ヨーロッパヒラガキの試験養殖始まる
TVIテレビ岩手
東日本大震災の津波で、全て流されたと思われていたヨーロッパ原産のカキの試験養殖が始まり、11日山田湾に稚貝が投入されました。 山田湾に投入されたのは、ヨーロッパヒラガキの稚貝、およそ5万個です。11日は県水産技術センターから、ホタテの貝殻に付いた稚貝を大沢漁港に搬送。 稚貝は、15人の漁業者に配布され、船から海に投入されました。ヨーロッパヒラガキは、オランダから日本に持ち込まれ、岩手県沿岸でも90年代に試験養殖が行われました。試験養殖が終わり、残ったカキも津波ですべて流されたとされていましたが、2023年、山田湾で生き残っていたのが見つかりました。今回、配布されたのは、その時見つかった「奇跡のカキ」の稚貝です。 (漁業者) 「三陸の今、マガキの状態とかホタテの状態とかっていうのがあまりいい方向にはいってないんで、商業的なものにまで発展するのであれば、今の担い手不足とかも徐々に解消される方向に向くんじゃないかと」 稚貝はおよそ1年かけて育て、2025年冬の出荷を目指します。