「不都合な記憶」日本映画としては異例の規模で撮影 近未来の生活のリアリティ追求、石川慶監督のインタビュー映像
伊藤英明と新木優子が夫婦役を務めるAmazon Original映画「不都合な記憶」のメガホンをとる石川慶監督(「愚行録」「ある男」)が、近未来を舞台にした世界観の細部までこだわり抜き、日本映画としては異例の規模で敢行された国際色豊かな撮影の裏側を映し出す、6分を超えるインタビュー&メイキング映像(http://youtu.be/OWEKdHQcFdo)がお披露目された。 【フォトギャラリー】「不都合な記憶」近未来の夫婦の生活をとらえた場面写真 本作は近い未来、身近で起こりうる“愛の形”を描く“サイコパスサスペンス・ロマンス作品”。物語の舞台は西暦2200年、科学技術が発展し、人類の宇宙移住が進んだ近未来。宇宙に浮かぶ高級レジデンスで暮らすナオキ(伊藤)とマユミ(新木)は、一見誰もが憧れる完璧な夫婦だ。しかし、歪んだ愛情を持つナオキは、自分を愛してくれていた頃の妻を求め、何度も妻をアンドロイドにして作り変えていた。妻を愛するあまり、“完璧な妻”を求めるナオキの行動はエスカレートし、一方のマユミも、夫への復讐を企てる。 本作では、第46回日本アカデミー賞最多8冠を獲得した「ある男」の石川監督が脚本を担い、「愚行録」「蜜蜂と遠雷」「Arc アーク」に続き、撮影監督であるポーランド出身のピオトル・ニエミイスキと4度目のタッグを組んだ。「蜜蜂と遠雷」で、第43回日本アカデミー賞の優秀作品賞や優秀撮影賞を含む7つの賞を受賞するなど、独特の色彩やカメラワークが生み出す映像美で、日本映画界に新たな風を吹かせている。 インタビュー&メイキング映像では、壮大な宇宙空間で展開する、夫婦の歪な日常を描くための並々ならぬこだわりが垣間見える。石川監督は、「お話をいただいた時に、まずこの規模感で日本映画をやるんだというのが、1番びっくりしました」といい、初めての経験だらけの撮影になったと振り返る。人間関係が削ぎ落された宇宙を舞台にすることで、シンプルな“夫婦関係”を描くことに重点を置いた石川監督。近未来の夫婦生活にリアリティを持たせるために、「宇宙から地球に戻らない人たちの生活を考えた時に、10年、100年生きていける空間って何なんだろうというのを意識しながら世界観を作りました」と語る。 さらに映像では、壮大な宇宙空間について、カナダのVFXチームが宇宙からの地球の見え方や、太陽の位置などにもこだわった、妥協のない表現方法で作りこまれたことが明かされている。伊藤と新木がタイで敢行された撮影に臨む様子や、石川監督と演出方法について語り合う姿も切り取られている。 ニエミイスキをはじめ、カナダのVFXチーム、タイの撮影スタッフなど、国際色豊かなクリエイター陣との映画づくりについて、石川監督は「カナダのチームが持ち込んでくれたエンタメ要素、タイのエキゾチックな要素もありつつ、日本人の話として感情移入できる話だと思うので、先入観なく見てもらえると嬉しいです」と、メッセージを託した。 「不都合な記憶」は、9月27日からPrime Videoで世界独占配信開始される。