たつの署を出る勝田州彦容疑者=2024年11月27日午前10時27分、兵庫県たつの市、水野義則撮影

　兵庫県加古川市で2007年、小学2年の女児（当時7）を刺殺したとして、兵庫県警は27日午前、無職の勝田州彦（くにひこ）容疑者（45）を殺人容疑で逮捕した。捜査関係者への取材でわかった。 【写真】女児が襲われた自宅周辺。事件はなぜ再び動き出したか 　勝田容疑者は、06年9月に同県たつの市で小学4年の女児（当時9）が刺され重傷を負った事件で、殺人未遂の疑いで今月7日に逮捕されていた。 　県警は、女児を繰り返し襲ったとみて、勾留先のたつの署から捜査本部のある加古川署へと身柄を移して捜査する。 　加古川署捜査本部によると、加古川市の事件は07年10月16日午後6時すぎ、同市別府町新野辺（べふちょうしのべ）で起きた。 　女児は約500メートル離れた公園から自転車で帰路についた。その後、自転車を止めてから自宅玄関に入るまでのごく短時間に胸と腹を刺されたと捜査本部はみている。搬送先の病院で死亡が確認され、死因は失血死だった。 　有力な物証や防犯カメラ映像、目撃情報がいずれも乏しく、事件は未解決の状況が続いていた。 　だが過去に女児や少女が襲われた事件の手口などから、勝田容疑者が浮上。今年5月以降に県警が任意で事情を聴いたところ、たつの市の事件への関与を認めた。さらに加古川市の事件についても関与を認めたという。 　勝田容疑者は、04年9月に岡山県津山市で小学3年の女児（当時9）を殺害した罪で昨年9月に無期懲役が確定し、服役していた。（宮坂奈津、小田健司）