動かす体と見せる体の両立でV2の元トランポリン選手・美田佳穂「第2のステージで輝かせてもらっています」
もともとはトランポリンでオリンピックを目指していた美田佳穂。だが、大学時代に腰の怪我で競技を断念、社会人になった今はフィットネスの世界で「第2のステージ」を歩んでいる。 【フォト】パフォーマンスの「動」とビキニの「静」を見せた美田のステージング
8月11日に開催された「オールジャパン・フィットネス・チャンピオンシップス2024」のミスフィットネスに出場した彼女は、昨年に続く連覇達成となった。この競技はいわゆるボディメイクのみならず、フリーパフォーマンスによってアスリート性も評価されるという、JBBF(日本 ボディビル・フィットネス連盟)主催カテゴリーの中でも特異なものとも言える。見せるための体と、動かすための体の両方が求められるが、まさに美田にとってはうってつけの競技だ。 「2連覇できたことはもちろんうれしいのですが、昨年は私の中で納得のいくパフォーマンスができずにすごく悔しかったんです。急遽、パフォーマンス難度を落とした上にミスもありました。その点今年は、去年よりも難度を上げて、ミスもなくパフォーマンスできたので収穫のある大会となりました」 出場者こそ3人であったが、幼い頃から取り組んできた器械体操やトランポリンの動きを生かしたパフォーマンスは圧巻。映画『トップガン』のメインテーマ「Danger Zone」をBGMに、バク宙や腕立て伏せのような動きを交えながらパフォーマンスを完遂。結果として、ボディメイクの部分の審査では2位の田中千晴に上回られたが、パフォーマンスラウンドで差をつけたことが連覇につながった。
「ミスフィットネスという競技は、私自身がこれまでやってきたことを生かせる競技だと思っています。トランポリンは怪我で引退することにはなりましたが、この競技があることによって第2のステージで輝かせてもらっています」 ミスフィットネスを主戦にしながらも、転向当初はボディフィットネスやウーマンズレギンスなどにも出場し、女子フィジークにも並行して取り組んでいる。現在26歳、いずれ新しい分野でも輝きを放つ可能性も十分にありそうだ。 「結果を求めるよりも、自分が満足するパフォーマンスをすることが私の中のやりがいだったり達成感を得られるものなので、これからも続けていきます。フィジークも、フリーポーズなどで自分らしい柔らかさや個性を生かせる競技だと思うので、フィットネスとはまた充実感があるので、挑戦していきたいと思います」
文・写真/木村雄大