クリムトの「リーザー嬢の肖像」、50億円で落札 ナチ没収美術品の規約に則り
オーストリアの画家グスタフ・クリムトによる未完の絵画「リーザー嬢の肖像」が4月24日、3200万ドル(約50億円)で落札された。長い間所在が分からなくなっていたが、ウィーン近郊の個人の別荘に飾られていたという。競売会社は「出品者と、リーザー家の全ての子孫の間で、ナチに没収された美術品に関する『ワシントン原則』に沿って合意に達した」と説明した。作品は香港のコレクションに入る予定だ。 オーストリアの画家グスタフ・クリムトによる絵画が約50億円(3000万ユーロ)で落札。 タイトルは「リーザー嬢の肖像」。晩年に描かれた未完の作品。長い間行方不明になっていたが、ウィーン近郊の個人の別荘に飾られていたという。 競売会社の美術史家モースガッサー氏 「私たちは最初から透明性の高い連絡を取り合った。徹底的な調査を行った。絵画の出品者と、リーザー家の全ての子孫の間で、ナチに没収された美術品に関する『ワシントン原則』に沿って合意に達した。公正で合理的な解決策が見つかり、買い手がこの絵の法的所有者となった。おそらく、香港のコレクションに入ることになり、私たちは喜んでいる」 (ナレーションなし)