ジーコやカントナも!? 開幕が迫るビーチサッカーW杯…過去大会に出場したスターを紹介
■歴代のレジェンド
日本に目を向けると、元代表の“レジェンド”であるラモス瑠偉氏が日本ビーチサッカー界の草分けとして1997年の世界選手権に出場し、のちに代表監督を務めてワールドカップでチームにも出場した。そのラモス瑠偉監督の下、ビーチサッカーの国際舞台に立ったのが元日本代表FWの前園真聖だ。2009年のワールドカップに出場し、エルサルバドル戦で2得点するなどグループステージ首位通過に貢献したが、準々決勝でポルトガルの前に惜しくも敗れた。 “サッカーの神様”も砂の上に立っている。元ブラジル代表MFジーコは1994年に鹿島アントラーズでスパイクを抜いだが、ビーチサッカーでは現役を続行。ビーチサッカーワールドカップの前身となるビーチサッカー世界選手権に出場し、1995年の第1回大会では母国を頂点に導き、自身は得点王と大会MVPを受賞。翌年には大会連覇を果たした。ビーチサッカーの世界大会の歴史はジーコから始まったと言っても過言ではない。 1970~80年代にPSVで活躍したレネとウィリーのファン・デ・ケルクホフ兄弟もビーチサッカーに挑戦した。サッカーのオランダ代表としてFIFAワールドカップアルゼンチン1978に出場し準優勝の立役者となった二人は、ジーコと同じように1995年のビーチサッカー世界選手権に参戦。レネは見事なゴールを決めたが、チームはジーコ擁するブラジルに2-16で敗れるなど、3戦全敗でグループステージで姿を消した。 イタリア代表としてFIFAワールドカップスペイン1982を制した英雄も砂上の戦いに挑戦した。1970~80年代にかけてユヴェントスで活躍したDFクラウディオ・ジェンティーレも1995年のビーチサッカー世界選手権に出場。チームはベスト4まで駒を進めたが、3位決定戦でイングランドに敗れて4位に終わった。
■スターが勢ぞろいの2005年大会
FIFA主催として生まれ変わり、記念すべき初開催となった2005年のビーチサッカーワールドカップにはスター選手が数多く参戦した。自国開催で頂点を目指したブラジルでは、FIFAワールドカップアメリカ1994を制した元同国代表FWロマーリオが出場。絶対的な優勝候補だったが、準決勝でポルトガルにPK戦の末に敗れて優勝を逃すことに。3位決定戦ではロマーリオがハットトリックを達成するなど日本を11-2で退けたが、満足のいく結果とはならなかった。 その大会で頂点に輝いたのがエリック・カントナを擁するフランスだった。サッカー選手時代にはマンチェスター・ユナイテッドで“王様”として活躍したカントナだが、ワールドカップとは無縁のキャリアを送ってきた。FIFAワールドカップアメリカ1994・ヨーロッパ予選最終戦の終了間際に決勝ゴールを許して本大会の出場権を逃すなど、サッカーでは一度も夢の舞台に立つことができなかったのだ。それでも2005年に砂の上でワールドカップに出場したカントナは、準々決勝のスペイン戦でゴールを奪うなど母国の優勝に貢献。記念すべき第1回大会のチャンピオンに輝いた。 そのフランスにベスト8で敗れたスペイン代表には、かつて横浜マリノス(現:横浜F・マリノス)でもプレーしたFWフリオ・サリナスがいた。サッカーのスペイン代表として50キャップ以上を誇り、3度のワールドカップに出場したサリナスは、2005年に42歳にしてビーチサッカーの大舞台に出場したのだ。 同大会ではチェルシーなどで活躍した元ウルグアイ代表MFグスタヴォ・ポジェの姿も見られた。現在ギリシャ代表を率いるポジェは、トッテナムで引退した翌年に砂の上に立つことに。チームは順調にグループステージを突破するも、準々決勝でラモス瑠偉監督率いる日本に敗れてベスト8で散った。 このように数々の偉大なスター選手が挑戦してきたビーチサッカーの世界大会。FIFA主催のビーチサッカーワールドカップとなってから12回目を迎える今大会ではどの国が頂点に輝くのか? これまでにないほど実力拮抗の混戦が予想されるビーチサッカーワールドカップに注目したい。 (記事/Footmedia)
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