「アダプティブクルーズコントロール」って、ナニ?
クルーズコントロールの進化版
「ACC」と呼ばれる「アダプティブクルーズコントロール」(※アクティブクルーズコントロールが名称のメーカーもあり)は、文言からもイメージできる通り、クルーズコントロールの進化版です。バイクではあまりメジャーではありませんが、クルーズコントロールを装備するクルマ(4輪車)を所有したり、使ったことがある方も多いのではないでしょうか? 【画像】バイクの「アダプティブクルーズコントロール」を画像で見る(18枚)
ご存知の方も多いと思いますが、クルーズコントロールはアクセルを操作しなくても設定したスピードで一定に走れる快適装備です。クルマでは1950年代に初登場し、1980年台頃にはかなりメジャーになりました。 ところが、バイクにクルーズコントロールが装備されたのは比較的近年です。その理由は、スロットルを電子制御によってサーボモーターで開閉する「ライド・バイ・ワイヤ(スロットル・バイ・ワイヤ)」を装備していないと、構造的にクルーズコントロール機構を組み込めないからです(古い4輪車のクルーズコントロールは構造が異なります)。 クルーズコントロールで設定した速度よりも、実際のスピードが上回ると電子制御スロットルが閉じて減速し、下回ると自動的にスロットルを開けて加速する仕組みです。
便利なハズなのに、思ったより使わない?
アクセル操作不要で巡行できるのはかなり便利で快適……なハズですが、従来型のクルーズコントロールには欠点もあります。たとえば前方の車両に追いついてしまい、ブレーキをかけると機能が解除されるため、再びセット→また追いついて解除……の繰り返しになるコトも。前方が空いていたのに他車に割り込まれてブレーキをかけた時も同様です。 また高速道路の長い下り坂などは重力で引っ張られるため、自然に加速して設定した速度を上回ってしまうこともあります。これは従来型のクルーズコントロールは、あくまでスロットルの開け締めでスピードを調整しており、ブレーキは連動していないためです。 そのため相応に混んだ道では(従来型の)クルーズコントロールを使うとかえって面倒というケースもあり、夜間などの空いた高速道路以外では使えない……と感じた人もいるのではないでしょうか。 そんな不満を解消し、安全性も向上させたのが現在のアダプティブクルーズコントロールなのです。