ヨーロッパではポピュラーなサラダ野菜 マーシュ
育てるのも、食べるのも珍しい "レアな野菜" を栽培する生産者さんを訪ねる『やさいの時間』の連載「レアベジ探訪! プロに聞く」。12・1月号の第11回では、埼玉県川越市でマーシュを栽培する、田畑桃代さんにお話をうかがいました。
クセがなくどんな料理にも合わせやすい、ヨーロッパではおなじみの野菜
長卵形の葉を地面に広げるように育つマーシュ。日本ではまだなじみ薄ですが、ヨーロッパでは古くから親しまれている野菜。フランス料理ではサラダや前菜、メイン料理のつけ合わせなどとしてもよく用いられます。 トウモロコシ畑でよく見られたことから、イギリスでは「コーンサラダ」。和名では「ノヂシャ」と呼ばれます。チシャとはレタスのことですが、レタスが属するキク科ではなく、野菜では珍しいスイカズラ(オミナエシ)科に属します。 今回取材に訪れた田畑さんがマーシュを育て始めたのは4~5年前。 「珍しい野菜を探していて、サラダにも使えるし、小さくてかわいいし、ベビーリーフとしても売れると聞いて栽培を始めました。真夏以外は育てられ、虫もほとんどつかないしとても丈夫。まだまだ珍しい野菜なので、紫カラシナや紫ミズナ、ルッコラなどと混ぜてサラダセットとして販売しています。料理の彩りに重宝する、と飲食店のリピーターも増えています」 「ヨーロッパではハーブとして扱われることもあります。クセがないので生でサラダにするほか、スープの具にもおすすめ。シュンギクやルッコラと一緒にペーストにしてパスタにかけたり、トーストに塗ってもおいしいですよ」と田畑さん。 テキストでは、さらに詳しいお話と、マーシュの育て方を紹介しています。 『やさいの時間』2023年12年・2024年1月号 レアベジ探訪! プロに聞く 第11回「マーシュ」の極意 より