「AO入試って一芸入試でしょ」という親世代が驚く、推薦型入試の最新事情とは?
● 指定校の生徒でなくとも 内申点がよければ推薦可能 一方、公募推薦はどの高校からでも出願することが可能です。しかし、指定校推薦とは違い、不合格者も多く出ます。 これら学校推薦型選抜は高校時代の内申平均点が必要となります。内申点の基準は3.8以上や、4.0以上など、大学により異なります。また、高校3年生の成績だけでなく、高校1年生からの内申平均点を求める大学もあります。学校推薦型選抜の場合は、これに加えて学校の校長などによる推薦書が必要です。 指定校推薦は、合格したら必ずその大学に入りますという「専願」を求めるところが多いので、滑り止めに受けることはできません。また、公募推薦であっても専願を求める大学もあります。特に関東の大学はこの傾向が強いので、出願の際はここにも注意が必要です。 アンテナpoint.学校推薦型入試は大きく分けて2つで、いずれも学校(校長や担任など)の推薦書が要ります。指定校推薦は合格の可能性が高いのですが、公募推薦は不合格になることもあります。 ● 総合型選抜入試では大学は 生徒のどこを見ているのか 「総合型選抜入試」と聞いてもピンとこないという親御さんも、AO入試はどうでしょうか?AO入試とは、テストの成績だけでなく、本人の学ぶ意欲、進みたい学部で欲している学生像とマッチしているかを評価に加えて合否を出す入試です。 入学前の段階で、大学との相性を見るお見合いのような入試ですが、今はこれを「総合型選抜入試」と呼ぶようになっています。 昔はAO入試で入学する学生の割合が低かったので、この入試を知らないという方もいるかもしれません。しかし今は推薦型の入試で大学に入学する生徒の割合が増えていますから、お子さんたちが総合型選抜を利用する可能性は昔よりもはるかに高くなっています。
総合型選抜も、学校の内申点の基準があります。さらに、小論文や面接、プレゼンなどなど、大学により求められるものが違ってきます。 ● 20時間超の大学指定プログラムを 終えてようやく入試に出願できる お見合いのような入試と書きましたが、大学側は「この生徒は本当にうちの大学に入りたいのか」を見極めるため、かなり特殊な課題を求めるところもあります。 例えば、立命館大学では、経済学部、スポーツ健康科学部、食マネジメント学部、薬学部の4つの学部で、指定単元の学習を終えた人にのみ出願資格があるという入試を始めています。 この入試はAIを活用した学習活動を支援しているatama plus株式会社と共同で開発したもので、それぞれの学部が入学前に身に付けておいて欲しいと考える科目、単元を具体的に学んでもらうものです。 講座を視聴して終わりではなく、単元ごとにテストを受けて、修得認定試験を突破した人だけが出願資格を得られます。 いかがでしょうか。昔は推薦入試といえば、学力はちょっと届いていないけど、一芸に秀でた生徒が入学するというイメージもありましたが、総合型選抜では学力もしっかりと問われる時代になっています。 アンテナpoint.推薦入試は学力は関係ないというのは昔の話、今は学力もしっかり必要です。
宮本さおり