鉄板のポルシェ「カレラGT」は1.8億円オーバー! 20年むかしのクルマとは思えない完璧な造形と機能…スーパースポーツにクラシックの価値が加わりつつあります
クラシックとしての価値も証明された!
2024年5月31日~6月1日にRMサザビーズがカナダ・トロントで開催したオークションにおいてポルシェ「カレラGT」が出品されました。2004年から2006年までに1270台が送り出されたうちの初期に出荷された1台でした。 【画像】20年経過しても人気は衰えず! ポルシェ「カレラGT」を見る(全36枚)
スタイリングは917や718 RSRからモチーフを得た
ポルシェがスタディモデルの発表から2年以上の時を経て、プロダクションモデルの「カレラGT」を正式に発表したのは、2003年のジュネーブ・ショーでのことだった。ランボルギーニの「ガヤルド」を始め、さまざまなニューモデルのデビューで湧いたこの年のジュネーブ・ショーは、現在でもスーパーカーのファンにとっては強い記憶となって残るショーだが、その中でもカレラGTは最も大きなインパクトを残したモデルだったともいえる。 当時ポルシェは、「911」、「ボクスター」、「カイエン」という3モデル体制での生産を行っていたが、カレラGTはそれらとはまったく次元の異なるスーパーカー、現代的な表現をするのならばハイパーカーだった。ボディデザインは当時、卓越したエアロダイナミクスと先進的なデザイン感覚で高い評価を得たが、その印象は現在でもまったく変わることはない。 同時にフロントマスクに精悍なイメージを与えるヘッドランプやフロントフェンダーには、過去のコンペティションモデル、「917」や「718 RSR」にモチーフを得たとされる、いかにも趣味性の強い、表現を変えるのならばマニアの心を捉えることを知り尽くしたかのようなディテールが与えられているのも特徴のひとつだ。 インテリアのフィニッシュもまた魅力的だ。レザー、カーボン、マグネシウムなどの素材を使い分け、キャビンはフロアからインパネの高さまで連続するセンターコンソールによって、完全に左右に分割されている。シフトノブはケヤキとアッシュを何層にもサンドイッチしたのち、球形に成型したもの。これもまた軽量化のため、917がバルサ材のシフトノブを採用していたことに由来するものだ。
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