「降りろバカヤロー」停車中に中国人男性2人に囲まれてパニック急発進。殺人未遂に問われた被告人の真相
Cさんは被告人を「薬物を使った人なのかと…」
第2回・第3回公判では、検察側が請求したBさんとCさん、目撃者Eさんの証人尋問が行われた。 BさんはAに対して「降りろ、とは言っていない」と証言。さらには、事故があったことを説明して車から降りるように説得していたという。 「私は、日本語で『事故が起きましたので降りて下さい』と言いました」 Cさんも「降りろ」などと命令する言葉を発していないといい、Aは横に手をふって降りないというジェスチャーをしていたと語る。事故当時はAの不審な挙動から、「私は、お酒を飲んだ人なのか、薬物を使った人なのだろうと思いました」とも振り返った。 これに反して、Aらの隣の車線で事件を目撃していたEさんは、当時のBさんの様子を「少し怒ったような口調だったと思います」と証言。 終始怒っている様子ではなかったようだが、「窓を開けろ」と大きな声を出していたこともあったとも述べた。
被告人はBさんを「ヤクザか半グレなのかなと…」
第4回公判では、Aの被告人質問が行われた。弁護人は「Bさんが車から降りてきて、どう思った」と質問すると、Aは「とにかく怖かったです」と回答。 そして、Bさんに窓ガラスを叩かれたため、Aは「次から気をつけます」と言いながら謝るジェスチャーをしたという。ただ、Bさんは怒鳴り続けて前にまわってきたとのこと。 続けて弁護人は「その人のことはどう見えたか」と聞くと、Aは「ヤクザか半グレなのかなと思いました」と振り返った。
Cさんについては「気づかなかった」と主張
検察側は、交通トラブルの原因を、Aの車線変更の時にBさんの車にぶつかったことだと指摘する。だが、Aはクラクションは鳴らされたものの、衝撃はなにもなかったと話す。 さらにAは、Cさんを“Bさんの車の同乗者”だと思っており、110番通報していた姿を見て「仲間を呼んでいる」と思い込んでしまったという。パニックになったAは、ボンネットを叩くBさんを避けようとハンドルを切ったが衝突。AはBさんをボンネットに乗せたままアクセルを踏んでしまったのだ。気づいた頃には、Bさんはボンネット上から姿を消していたという。 他方で、Cさんが逃げようとしたAの車を阻止しようと飛び出してきたことは「パニック状態で気づかなかった」と主張。Bさんを落下させ、そのまま逃走し、羽田空港で彼女と合流した。