9日朝、羽田空港で外遊に出発する石破首相の後ろを歩くのは、佳子夫人です。 笑みを浮かべ、深く頭を下げた佳子夫人は、初めてのファーストレディー外交に臨みます。 2人が羽田空港に到着したのは午前10時過ぎ。 車を降りると、石破首相が小さく頭を下げる一方で、佳子夫人は、車の陰に隠れてしまうほど深々とお辞儀しました。直角に曲げるほどの深いお辞儀を繰り返します。 そして、タラップを上がる2人。 ここは時の首相の個性が現れる場面です。 2009年、鳩山元首相の時は幸夫人が腕をぐっとつかみ、安倍元首相と昭恵夫人や岸田前首相と裕子夫人は手をつないで仲の良さをアピールしていました。 菅元首相は妻の真理子夫人が一歩後ろを歩いていました。 佳子夫人は石破首相の3歩ほど後ろに。 タラップを上がると、敬礼する航空自衛隊員や機内のスタッフにも深いお辞儀を繰り返します。 佳子夫人といえば、2024年9月の自民党総裁選で石破首相の勝利を誰よりも驚いていた1人。 日本のファーストレディーになりますよと声をかけられると、「そうなんですよ～、どうしましょうね、本当に。皆さん、本当に。ファーストレディーという責任が重くなるかについては、まだ分からないです」と答えていた。 衆院選では、地元・鳥取に戻れない首相の夫に代わり、選挙戦を戦いました。 支持者を見つけると猛ダッシュし、あいさつを終えて車に戻る時も、走る佳子さん。屈託のない笑顔と飾らない人柄から、石破首相本人より人気があると言われるほどでした。 佳子夫人の外交デビューについて、石破首相の関係者は、「夫人は外交にめちゃくちゃ向いていると思う。石破首相より明るくて社交的だから」と話しています。 また、佳子夫人の英語力については、「堪能とは言えないが、ある程度の会話に問題はない」といいます。 石破首相は2024年に外交デビューした際、他国のトップと座ったまま握手したことなどがSNSで批判を浴びたことも。 佳子夫人の外交デビューはどんな狙いがあるのでしょうか。 フジテレビ政治部の高田圭太デスクは「夫人同士で外交を進めることで、両国の関係をより緊密にしたい。親善ムードを高めたい狙いがあるといえる。それが石破政権のイメージアップに少しでもつながればという思いは佳子さんの中にもあるのではないかと思う」と見ています。 マレーシアとインドネシアを訪問する石破首相夫妻。 佳子夫人はマレーシアでアンワル首相の妻から現地の文化の紹介を受け、交流を図る予定です。