運営の問題続出したF1カナダGP、プロモーターも声明発表。改善に向けた真剣なフォローアップを約束
F1カナダGPは、レース終了直後のまだマシンが走行しているタイミングで観客がコースに侵入したことで、プロモーターがスチュワードから戒告処分を受けるなど様々な問題が発生した。この件を受けてプロモーターは謝罪し、改善に向けて真剣にフォローアップをしていくとした。 カナダGPで発生した問題は、前述のまだマシンが走行している際に観客がコース内へ侵入したこと以外には次のようなものがあった。 ・サーキット側と警察との連絡がうまくいかず、金曜日と土曜日にサーキットの出入り口が閉鎖された際には、チームメンバーやゲストが何時間も足止めを食らった。 ・ホスピタリティ・ユニットが浸水し、オリンピックのボート競技に使用された湖に一部が浮かぶ。 ・駐車場も適切ではなく、VIP用駐車場は泥でぬかるんだ状態だったことから、高額の料金を支払ったゲストを落胆させた。 ・金曜日のフリー走行が大雨のため中止になったとの誤った情報が流れ、ファンが追い返されるなどの問題も発生。 ・新しいピットレーンビルに設置されたテレビ解説ブースでは雨漏りが発生し、機材が損傷。 この問題連発にはF1のステファノ・ドメニカリCEOもチーム側に謝罪するという事態にもなっていたが、プロモーター側も声明を発表し謝罪。今後の改善に向けてフォローアップしていくと誓った。 「本件(駐車場)とサーキットの出入り口の問題について、我々は心から謝罪し、これらが引き起こしたフラストレーションを理解している。我々は起きたことが容認できないことだと認め、日曜日に代替ルートを含む緩和策を講じた」 プロモーターの声明にはそう記されている。 「雨漏りするテントやメディアブースは、我々が守りたい水準には達していないということを十分に承知している。関係する第三者と共に、真剣にフォローアップをしていくつもりだ」 金曜日のフリー走行が中止という謝った情報から一部ファンがサーキットに入ることができなかった問題について、プロモーター側はセッションキャンセルという連絡はしていなかったにもかかわらず、謝った情報を伝えたモントリオール市交通局(STM)を批判している。 「金曜日のFP1前の嵐に関してだが、セッションがキャンセルされたという連絡は、プロモーターから決して行なわれていなかった」 「我々は天候を考慮して、グランドスタンドのファンには避難するように伝えていたものの、スイートや常設ビルにいるファンにはそのまま留まるように求めていた」 「ファンは地下鉄や自家用車、もしくはカジノにいるほうがより安全だったため、安全上の理由から一時的にサーキットへのファンの立ち入りを止めた」 「後日、我々は公共交通機関であるSTMが、我々の知らないところ、あるいは我々の同意なしに勝手にキャンセルを発表していたことを知った」 「天候が回復し、安全になった時点でファンがグランドスタンド、そして会場へ戻ることを我々は許可していた」 なおカナダGPはこの週末に35万人の観客動員を記録。非常に高い関心を集めていて、開催契約も2031年まで結ばれている。
Jonathan Noble