DeNA・平良 プロ初完封「目指してきたところだったので良かった」故障を乗り越えての勲章に笑顔
「DeNA3-0ヤクルト」(4日、横浜スタジアム) 最後の打者・宮本を空振り三振に斬ると、DeNA・平良拳太郎投手は女房役・山本と大の字になって抱き合った。夢にまで見たプロ初完封。ポーカーフェースの右腕が、子どものような笑顔をはじけさせた。 【写真】プロ初完封のDeNA・平良 人柄がにじみ出るお立ち台 「マウンドでハイタッチするのは、1軍では初めて。目指してきたところだったので、良かったです」。持ち前の制球力とキレで、八回まで二塁すら踏ませぬ投球だった。そんな右腕を守備陣ももり立て、二回と四回には、安打を放ち二塁を狙った村上と西川を、それぞれ左翼・関根が好返球でアウトに。猛暑の影響で八回のマウンドに向かう際、足がつるアクシデントにも見舞われたが、負担のかからないセットポジションで投げ、腕を振り続けた。 度重なる故障を乗り越えての勲章だった。2021年に右肘のトミー・ジョン手術を経て、昨年4月に復活星。今季初勝利を挙げた3月30日の広島戦の直後には右肩痛で再び離脱した。「野球人生で完封、できるかなと何度も思った」としみじみ振り返った。 これでチームは2位浮上。5日から甲子園に乗り込む。前半戦最後の虎叩きで、上位進出への足場を確かなものとする。