大阪桐蔭が「本命」として挑む冬 名取主将「目指しているのは花園の優勝」 春冬2冠は譲らない
優勝候補の本命として、大阪桐蔭が聖地に乗り込む。春の選抜大会で2度目の優勝。4~5月に開催された海外の強豪校も集うサニックスワールドユース交流大会では、日本勢で初めて頂点に立った。桐蔭学園、石見智翠館とともにAシードで臨む今大会。CTB名取凛之輔主将(3年)は「春はタイトルを獲っただけで、最後に目指しているのは花園の優勝。追われる立場だけど、チャレンジャー精神で挑みたい」と覚悟を示した。 高校日本代表候補は9人。例年同様にフィジカルの強さを生かしたスタイルに加え、現チームには名取だけでなくSH川端隆馬(3年)、SO上田倭楓(いぶき、3年)らBKにもタレントがそろう。「川端と上田を中心にボールを大きく動かすのは、このチームが始まった時からのテーマ」と綾部正史監督。一方で、チームの最大の強みを問われた指揮官は「3年生の仲の良さと頑張り」と即答する。個性の強い面々は意見をぶつけ合う時もありながら、ピッチ内外で団結。夏の菅平合宿後には3年生ほぼ全員で遊びに出かけ、絆を深めた。 その3年生に率いられ、1、2年生も含めた部員75人が結束。大阪桐蔭にとって6大会ぶり2度目の全国制覇、そして同校初の「春冬2冠」に向けて日々の練習に取り組んできた。1年時から出場を続ける名取主将は「今までは上の学年の人たちに助けてもらっていたけど、今は主将としての自覚を持って、優勝するためにやってきた」と力を込める。集大成として迎える大舞台。一丸となって冬の頂点まで駆け上がる。 ▽高校ラグビーのタイトル 冬の全国大会、春の選抜大会、東京五輪強化を目的に14年から始まった夏の7人制大会の3つ。東福岡は14年度と16年度に、東海大大阪仰星は15年度に、桐蔭学園は19年度に3冠達成。今年度は大阪桐蔭が春の選抜大会を、桐蔭学園が夏の7人制大会を制した。