【大学野球】東農大北海道、笠間稜世&江川輝琉亜の投打の柱が全国導く…北海道六大学春季リーグ戦27日開幕
北海道六大学野球(北海道学生野球連盟)春季リーグ戦が27日、苫小牧・とましんスタジアムで開幕する。リーグ6連覇中の東農大北海道は、最速150キロ右腕・笠間稜世投手(4年=旭川実)と江川輝琉亜(きるあ)外野手(4年=熊本工)が軸。投打の柱がチームを全国へ導く。 王者に死角はない。2021年春から6季連続でリーグ優勝を果たしてきた東農大北海道。リーグ記録を更新する7連覇に向け「キャンプを経て状態は上がってきている。春に爆発できそう」と笠間。江川も「実戦を重ねて打撃の調子は上向き。その調子を維持してリーグ戦に臨みたい」と好調をアピールした。 投手陣を引っ張るのは道産子右腕・笠間。これまでは2学年上の楽天・伊藤茉央、1学年上で今春から日本製鉄室蘭シャークスでプレーする石沢大和らの後ろについてきたが、今年は最高学年となり立場が変わった。投手リーダーに就任した右腕は「結果で引っ張るしかない」と、強い責任感を胸に大学野球最後の1年を過ごしている。昨夏の紅白戦で自己最速となる150キロをマーク。3月の沖縄キャンプでは、腰が反り気味だったフォームを修正し「下(半身)の力を使えるようになった」と手応えをつかんだ。先発、抑えも含めて起用法は未定だが「後ろの方で投げるのであれば、もっと出力を上げていきたい」と最速更新も視野に入れている。 打線の軸となる江川は1年春からレギュラーの座をつかみ、昨年春、秋は全国でも結果を残してきた。秋の明治神宮大会では今秋のドラフト候補である環太平洋大の左腕・徳山一翔投手から3安打を放ったが、レベルアップに余念はない。遠心力を生かすためにバットを85から85・5センチに変更。オフは直球と変化球を織り交ぜた打撃練習で対応力を強化し、打力にさらなる磨きをかけてきた。 「チームの目標は日本一。北海道で優勝するのは通過点」と江川は言う。昨春、秋の全国大会はいずれも初戦で大敗しており、笠間は「リベンジしたい」と雪辱に燃えている。視線の先にあるのは全国の頂点だが、まずはリーグで格の違いを見せつけて東京行きの切符を手にしてみせる。 (島山 知房) ◆笠間 稜世(かさま・りょうせい)2002年4月18日、上川町生まれ。22歳。旭川実高では2年夏に右肘を骨折するも、3年夏に復帰。北北海道大会(道高野連独自大会)でエースとして4強入りに貢献した。176センチ、79キロ。右投右打。球種はストレート、スライダー、カーブ、チェンジアップ。 ◆江川 輝琉亜(えがわ・きるあ)2002年5月24日、熊本県生まれ。21歳。熊本工高では2年夏の県大会で打率.462をマークし夏の甲子園出場に貢献。東農大北海道では1年春からレギュラーをつかみ、春秋合わせて6度の全国大会に出場している。175センチ、75キロ。右投左打。50メートル6秒2。
報知新聞社