福島県内外国人宿泊者、最多19万人 8月までで昨年1年間上回る
県内の宿泊施設を今年1~8月に利用した外国人宿泊者数が19万3160人に達し、過去最多となった昨年1年間の17万9180人を1万3980人(7.8%)上回ったことが8日、県の集計で明らかになった。福島空港の定期チャーター便が再開した台湾からが半数以上を占めており、県は今後も台湾を中心とした訪日客(インバウンド)の誘致に力を入れる考えだ。 12月定例会県議会に向けた政調会で示した。台湾からの定期チャーター便が再開した1月は4万4570人、2月も3万8210人が訪れるなど急増。その後も全ての月で前年を上回る状況が続いた。県がチャーター便の再開に合わせて台湾などで進めてきた誘客の取り組みが成果を上げたほか、円安など外国人旅行者が本県を訪れやすい状況が続いていることも後押ししたとみられる。 国・地域別では、台湾が9万9310人で既に昨年1年間に本県を訪れた8万9640人を上回り、全体の51%を占めた。このほかタイ(1万3940人)、中国(1万2040人)、香港(8100人)、米国(5080人)などと続いた。 県は今後も台湾からの誘客に力を入れる方針。また来年3月からはベトナムからの連続チャーター便も決まっており、同国内で本県の伝統文化に触れられるイベントを開催するなど、誘客に向けて本県の魅力発信に取り組む考えだ。県は「円安の今はインバウンドを呼び込む好機。食べ物、景色といった本県の魅力を知ってもらうための取り組みを進めたい」(観光交流課)としている。
福島民友新聞