ハス再生の輪広がって 高坂小の児童が白水阿弥陀堂の浄土庭園で種採取 地域住民に配布へ 福島県いわき市
福島県いわき市の国宝・白水阿弥陀堂の浄土庭園で絶滅の危機にあったハスを再生させる活動に取り組む同市の高坂小の児童は、今夏に庭園内の池に植えたハスの種を採取した。採取した種は内郷、常磐両地区の郵便局など7カ所を通じて地域住民に配布し、自宅などでハスを栽培してもらう。 種の採取には5年生約70人が参加した。児童は長靴を履いて池に入り、協力しながら種を集めた。11月7日には4、5年生が同校でハスの種を配る際に入れる折り紙作りに取り組んだ。日本折紙協会講師の遠藤理子さんから実技指導を受けながら折り紙を完成させた。 配布するのは、浄土庭園で採取した種と、学校で育てたハスから採取した種合わせて約1000粒。市内郷支所、内郷公民館、内郷郵便局、白水郵便局、内郷宮郵便局、高坂郵便局、常磐郵便局の地元7カ所に配布し、各施設を訪れた地域住民らに持ち買ってタライなどで育ててもらう。 浄土庭園では外来生物の食害や昨年の台風13号の影響でハスが激減。同校は2022(令和4)年からハス再生プロジェクトに取り組んでいる。7月に市や地元小学校と連携し、育ててきた苗を池に移植した。