JAXAが「H3」ロケット3号機を打ち上げ
(ブルームバーグ): 宇宙航空研究開発機構(JAXA)が三菱重工業やIHIと開発を進める次世代大型ロケット「H3」の3号機が1日、鹿児島県南種子町の種子島宇宙センターから打ち上げられた。
3号機には、高い空間分解能を維持しながら観測幅を4倍に拡大したレーダーを採用する大型衛星「だいち4号」が搭載されている。だいち4号は無事に分離された。
だいち4号は、発災後の状況把握だけでなく、火山活動、地盤沈下、地すべりなどの異変の早期発見など、減災への取り組みで重要な役割を担うという。
H3初号機は昨年3月、種子島宇宙センターから打ち上げられたが、発射から約15分後にミッションの達成見込みがないとの判断から指令破壊信号が送信された。今年2月には試験機の2号機が打ち上げられ、目標の軌道投入に成功した。
JAXAはH3について年6回の打ち上げを目指すが、米スペースXの再利用が可能な「ファルコン9」は300回以上の打ち上げ実績を誇る。スペースXはすでに打ち上げ市場で圧倒的な地位を築いているが、新興企業も台頭してくるなど競争はますますし烈になってきている。
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Nicholas Takahashi