お城大好きキッズ・勇斗くんが選んだ推城3選!「ゴールデンカムイ」ゆかりの地にある〝五稜郭〟
全国の歴史大好きキッズたちが自分たちの得意・好き分野の歴史的魅力スポットを紹介する「冬休みの歴史感想文」企画!「歴史は好きけど全国に足を運ぶのは難しい・・・」という歴史人キッズたちと一緒に楽しむことができるように魅力を紹介していきます。 全国130城を巡り、日本城郭検定準1級の資格をもっているお城大好きな小学校4年生の中村勇斗です!お城も石垣も魅力たくさん!僕が行ったことがあり、みなさんに推したい大好きなお城(名付けて推城)を紹介します! 【星形の縄張りがカッコいい!五稜郭 】 2023年11月、北海道に引っ越して1か月が経った頃、念願の五稜郭(函館市)を訪れました。漫画「ゴールデンカムイ」に奉行所が登場するので、知っている人も多いかもしれません。 ■時代の大転換が起きた戊辰戦争、最後の地 新政府軍と旧幕府軍が約1年半にわたって日本各地で激戦を繰り広げた戊辰戦争。南から北へ転戦し、最後の戦いの舞台となったのが五稜郭でした。ぼくが行ったのは、雪が降る-5度の日。「こんなにも寒い中で戦っていたのか…」とまず驚きました。次に驚いたのは、圧倒的な技術の差でした。元々、五稜郭は港に近い元町にあり、その後大砲が届かないとされていた現在の場所に移されました。実際に元町から五稜郭まで移動しながら確かめると、五稜郭は港なんて全然見えない遠い所にあると感じました。しかし、新政府軍は最新式軍艦で約3Km離れた港から集中砲撃!ぼくは攻撃された場所にも立ってみたけれど、「まさかこんな所にまで?」と青天の霹靂だったのではないかなと思ったし、みんなパニックで士気もガタ落ちだっただろうなと思いました。 ■カッコいいのにはワケがある★ 星形の城はヨーロッパで誕生し、その技術を参考にして五稜郭は築城されました。星形の先端に砲台を置くと、どこから攻撃されても2方向から攻撃でき死角が少ないというメリットがあります。(半月堡が1つに減らされたのは残念!) 五稜郭タワーから見下ろすと、とにかくカッコイイ!本州や津軽海峡まで見渡せて興奮!よく見ると単純な星形ではなく、切り欠きも入っていて防御力を高める工夫がすごいと思いました。近くには、三稜郭、四稜郭、七稜郭もあるので、また函館に行きたいです。 ■︎敵を寄せつけない武者返し 石垣好きなぼくが見逃せないのは、「刎ね出し」!石垣の先端部分が突き出していて、敵がよじ登ってきても乗り越えにくくする仕掛けです。ぼくが下から眺めると、想像以上に石垣が高く、「登るなんて無理」と諦めたくなるほどでした。攻め登るつもりでぜひ見上げてほしい場所です。また、石を六角形に加工して積み上げた亀甲積みの珍しい石垣も見られるので、石垣好きさん以外も必見です! ■最後に ぼくは今、学校の授業で北海道の歴史を学んでいます。実際に函館の史跡に行くと、その勉強と結び付くことも多く、昔にタイムスリップしたような気分にもなりました。過去の出来事だけれど、過去の人たちの努力が今に繋がって、今のぼくたちがあるんだと思うと勇気をもらえました。もし戊辰戦争の時代を生きたリーダーたちに会えるなら、あの時に目指した日本になっていますか?とインタビューしてみたいです。
中村勇斗