豊臣秀吉の愛した名物湯も! 日本三古泉のひとつ「有馬温泉」のおすすめ5選[FRaU]
有馬や城崎など、全国的にも名高い温泉がひしめく兵庫県。貴族、武士、僧侶、文人、そして庶民と、時代や立場に関係なく、古から人びとは、こぞってこの温泉大国を目指しました。兵庫の湯をめぐってみれば、温泉好きな日本の姿が見えてくる? 今回は、「有馬温泉」をピックアップ。
“関西の奥座敷”とも称される古湯
有馬温泉は、『日本書紀』や『枕草子』にも登場する、日本三古泉のひとつ。慶長元(1596)年の地震により被害を受けるが、豊臣秀吉が大規模な改修工事に着手した歴史が残ります。“関西の奥座敷”とも称される古湯の風情を楽しんで。
一度に9つの湯舟をめぐる
室町時代の文献や『摂津名所図会』にもその名が残る老舗旅館。現在9つの湯を擁する施設は有馬最大級の規模で、和風の「一の湯」、洋風の「二の湯」、湯治場風の「三の湯」など、ここだけで有馬の湯めぐりが楽しめる。 兵衛向陽閣 神戸市北区有馬町1904 日帰り入浴:あり チェックイン:14:30~ チェックアウト:11:00
秀吉の愛した名物湯
有馬温泉を代表する外湯のひとつ。茶褐色でトロリと濁った含鉄ナトリウム塩化物強塩高温泉は、海水の2倍の塩分を含むともいわれる。浸かると足元が見えなくなるほど含有成分濃度が高いため、長湯にはご注意を。 金の湯 神戸市北区有馬町833 営業時間:8:00~22:00(最終受付21:30) 定休日:第2・第4火(祝日の場合は営業、翌日休) 料金:大人800円(平日650円)、小人350円
新旧両面を肌で感じて
有馬の森に抱かれた、約6万坪の広大な敷地を誇る老舗旅館。浴場は創業以来の風情を残す古きよき岩風呂と、檜をふんだんに使用した大浴場の2つ。丹波篠山を見渡しながら、自家泉源ならではの新鮮な湯を堪能したい。 有馬温泉・元湯 古泉閣 神戸市北区有馬町1455-1 日帰り入浴:あり チェックイン:15:00~ チェックアウト:11:00
寺町ならではの趣あり
金の湯とは対照的な無色透明の銀の湯は、炭酸泉とラジウム泉の混合湯。天然ラジウム泉も配合され、冷え性や疲労回復のほか、美肌効果も期待できるとか。近隣には古の有馬をしのばせる神社仏閣などの見どころが点在。 銀の湯 神戸市北区有馬町1039-1 営業時間:9:00~21:00(最終受付20:30) 定休日:第1・第3火(祝日の場合は営業、翌日休) 料金:大人700円(平日550円)、小人300円
“陰翳礼讃”のモダン美
鎌倉時代に「湯口屋」として創業し、室町時代には足利義満も逗留したという記録が残る宿。1594年には秀吉から13石を与えられて現在の地に移転。近代には谷崎潤一郎ら文化人も訪れた。偉人たちが愛した空間を楽しんで。 陶湶 御所坊 神戸市北区有馬町858 日帰り入浴:あり チェックイン:15:00~19:00 チェックアウト:10:00 ●情報は、『FRaU S.TRIP MOOK 未来へつづく旅「神戸・兵庫」へ』発売時点のものです(2023年12月)。