カワサキ「Z2」再生 なんだか遅い!? 試運転で見えた気になるポイント~日本の至宝「空冷4発」を未来へ継承~Vol,2
試運転することで見えてくる「気になる」ポイント
「エンジンコンディションが、気になる……」といったお話しの真相に迫ると、その「気になる」と感じた人それぞれに、様々な「気になる」が存在します。 【画像】カワサキ「Z2」圧縮比測定の様子を画像で見る(10枚)
目視的な部分では、ヘッドカバーからエンジンオイルが滲んで「気が付くとエンジンが汚れてしまっている……」という悩みがあります。聴覚的な部分では「なんだかメカノイズが他人の同じモデルとは違って、カチカチ音が大きい気がして……」といった悩みもあります。 さらに一歩踏み込んでお話しを伺うと、アイドリング時にクランクケースの方から「コロン、コロンッ」といった音が聴こえるとか、ヘッドカバー内から「カチカチッ」と聞こえるとか、より具体的なメカノイズの「気になる」が、明確になります。 バイクの試運転に出掛けると、気になってしまうことが数多く出ることがあります。そのような「気になる」を「気にならない」にする手段として、様々なメンテナンスがあります。
このカワサキZ2に試乗した際にも、様々なことに気が付きました。メインキーをONにしてからチョークレバーを引き上げ、セルスターターボタンを軽くひと押しすることで、エンジンは難なく始動できました。 キルスイッチでエンジン停止して、キックアームを力強く蹴り降ろすことでも、難なく再始動可能でした。アイドリング音は至極静かで、一定のリズムを刻む快調なエンジンです。 クラッチレバーを握ってギヤをローへ入れ、通常走行で国道バイパスをひとっ走り!! バックミラーの振動がやや気になる程度で、走りは至って快調です。フル加速も試してみたところ、タコメーターの針がスムーズにレッドゾーンへ突入することも確認できました。同行をお願いした仲間から話しを聞くと「走行中やフル加速中でも、マフラーからは白煙や黒煙は出ず、4本マフラーらしいいい音が聞けたよ!!」との情報も得ることもできました。
おおむね車両コンディションは良好でした。単純に走る、試運転に出掛けるのではなく、様々な機能の動作確認も、同時に行うのが重要なことです。メインキーを回したときから、カチッと節度があってしっかり作動しているか? クラッチレバーを握る重さも重要だし、握ってからギヤをローへシフトするまでの間に、アイドリングやメカノイズに変化が無いか? などなども、しっかり確認するべきだと思います。