【独自】人気観光地“奥日光” 取材班が遭遇“食事中”のクマ
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7日、人気の観光地「奥日光」で番組のカメラが捉えたクマの映像です。観光地に繰り返し出没するクマにはある共通点がありました。 ■取材班が遭遇“食事中”のクマ 7日午前10時ごろ、栃木県奥日光でJチャンネルの取材班がクマと遭遇しました。 道路からわずか数十メートル先にクマが。車の中から撮影を続けると、クマは草むらに座り、辺りを見回した後、子グマでしょうか、移動しながら草を食べているのが分かります。 クマが現れたのは、人気の観光地「中禅寺湖」の西側へと向かう道です。多くの観光客でにぎわう奥日光では今、クマの目撃が相次いでいます。 今月に入り、すでに10件。取材班がクマと遭遇した場所の近くで7日も目撃情報が入っています。 中禅寺湖から近い「竜頭の滝」では今月1日、観光客の目の前にクマが現れます。体長1メートルほどの子グマでしょうか。草むらで何かを食べているようです。 撮影者 「写真を撮っていたら、妻が『クマがいる。クマがいる』と叫んで妻がむちゃくちゃ怖がっていたので、とにかく車に戻ろうと。観光地の駐車場なので全然考えてなかったクマがいるのを」 よく見ると、クマの左耳には黄色いタグのようなものが付いているように見えます。これは一体…。 ■“黄色いタグ”のクマ 宿に侵入も すぐ近くにある竜頭の滝の茶屋では、クマの被害に悩まされています。 龍頭之茶屋 室根順子さん 「ここですよ、この脇。もう破られて、中を出されて」 クマが侵入し、茶屋の小屋を破壊。小屋の屋根に上っているクマを目撃。撮影しました。 映像では分かりづらいですが、左耳に黄色いタグが付いていたといいます。 室根順子さん 「よく見るとタグが付いているから同じクマかなと。茶屋に出たのと。だからまた来ているなと」 竜頭の滝から近い宿では、クマが館内に侵入したことも。ソファーに座るクマ。その左耳には黄色いタグが。 同一個体の可能性があるクマ。人里近くに居つく「クマ」の実態が見えてきました。 ■バス走行中“サル”の群れと遭遇 栃木県の中禅寺湖。観光地・奥日光は朝から行楽客で長い行列が。観光バスに乗り込む人々。その目当ては…。 観光客 「クリンソウが咲いている。満開」 中禅寺湖の西側「千手ケ浜」では、湿地などに群生する「クリンソウ」が見頃を迎えていて、色鮮やかに咲き誇っています。 その道中、観光バスなど許可された車が通れる道を地元ガイドの案内で取材班が進んでいると…。サルの群れと遭遇。栃木県には約4000頭のサルが生息していると言われています。 ■子グマがモグモグ“食事中”? さらに…。 取材班のカメラが捉えたのは、子グマとみられる個体です。周りを気にしながら草を食べています。 取材ディレクター 「もぐもぐしているが、葉っぱ?」 ガイド 「春先は新芽を食べる。夏に向かって昆虫食にハチの巣とか」 人の気配を感じたのか、しばらくするとクマは草むらに消えていきました。 赤沼自然情報センター 仲田桂祐さん 「バスの運転手が毎日何本も走っている。こんな感じでいる時は日に何度も目撃がある。すぐ横にいたこともたまにある」 ■「振り向いたらクマ」 遭遇男性は 多くの観光客が利用するバスからクマが度々、目撃されています。 中禅寺湖の「千手ケ浜」はクリンソウの群生地として知られています。 観光客 「ゾクッとしちゃう。怖い。ここに(クマが)来たら逃げようがない」 ■クマと対峙の経験 「後ろに投げた」 この場所でクマと遭遇し、襲われたことがあるという地元の男性がいました。 クマに襲われた伊藤誠さん 「ガサッとして、振り向いた時にはクマが立っていて。右のパンチは避けられたけど、左腕をかみつかれた。腕時計がなければ潰されていた」 襲ってきた個体と同一とみられるクマの映像です。腕をかまれた男性はクマともみ合いになり…。 クマに襲われた伊藤誠さん 「30度くらいの斜面で頭を下にして俺が倒れてちょうど後ろに投げることができたので、クマは逃げていった。破傷風の注射をした」 幸い大事には至りませんでした。 ■“黄色のタグ”人になれたクマも 奥日光で目撃されるクマにはある共通点もみられます。今月1日に目撃されたクマには左耳に黄色のタグ。去年8月に近くの宿に侵入したクマの耳にも黄色のタグが確認できます。 東京農業大学 山崎晃司教授 「一度何かの目的で捕獲されて標識を付けて放されたクマ。多分、我々のプロジェクトで標識を付けたクマの1頭かな」 クマの生態調査のため、大学が捕獲した後に山に放獣したクマの可能性があるといいます。 山崎晃司教授 「クマが例えば何かに執着してホテルに入るとか、竜頭の滝の周辺を利用しているということであれば誘引物を取らないといけない。今出ているクマだけでなく、他のクマも誘引されるので」 去年、クマが侵入した宿では対策を強化しています。 竜頭の滝リバーサイド渓 鈴木一史支配人 「しっかりと柵を付けて、扉も半分も開かないようにして。今のところこれをやってからは去年から(クマは)一切入ってきてない。対策としては十分だと思っている」
テレビ朝日