メタ、Threadsに独自のファクトチェック機能を導入
米メタがX(旧ツイッター)に対抗して立ち上げたSNS「Threads(スレッズ)」に、独自のファクトチェック機能を導入したことが明らかになった。11月に米大統領選を控え、メタは傘下のSNSに最新機能を次々と実装している。 メタ傘下のインスタグラムで責任者を務めるアダム・モッセーリは14日、Threadsへの投稿で「第三者のファクトチェック・パートナーが、Threads上の虚偽コンテンツをレビュー・評価できる機能を最近ロールアウトした」と発表した。 モッセーリによれば、これまでスレッズではフェイスブックやインスタグラムに導入済みのファクトチェック・ツールで虚偽と判断されたものと「ほぼ同じ内容の虚偽コンテンツ」のみを削除していた。 新機能では、独立したファクトチェッカーがThreads上のコンテンツを直接レビューできるようになる。プログラムがいつ導入されたのか、対象国がどこかについて、モッセーリは明言しなかった。 また、新機能の導入時期についても、米大統領選の選挙戦が本格化するタイミングをにらんだものかどうか明らかにしなかった。 フェイスブックとインスタグラムの利用者が世界で最も多いインドでは現在、国政選挙が行われているが、これがThreadsのファクトチェック機能の対象となるかも不明だ。インスタグラムはすでに、ナレンドラ・モディ首相のインド人民党(BJP)が投稿した動画をヘイトスピーチだとして削除している。 昨年7月のThreads立ち上げ以来、モッセーリは同プラットフォーム上での「硬いニュース」や政治的コンテンツの優先度を下げる方針をたびたび公言。政治・ニュース系コンテンツがもたらす「エンゲージメントや収益の増加」は、「そうしたコンテンツにともなう監視・精査のリスク、負の影響のリスク、誠実性リスクにまったく見合わない」と主張してきた。メタはこの姿勢をいっそう強化し、今年2月、インスタグラムとThreadsでは政治に関するコンテンツの表示を積極的に推奨しないと発表した。 Threadsのアプローチは、最大のライバルと目されるイーロン・マスクのXとは一線を画している。マスクは政治的コンテンツの作成者にXを利用するよう繰り返し呼びかけ、外国政府高官と衝突し、極右陰謀論者の凍結されたアカウントを復活させている。
Siladitya Ray