【プレビュー】北米ラウンド2戦目は高地メキシコシティ決戦!ペレスは母国で輝きを取り戻せるのか…第20戦メキシコGP|F1
サーキット(エルマノス・ロドリゲス・サーキット)のレイアウト
標高2200mを超える高地に位置するこのサーキットは、他のサーキットよりも空気が薄く、マシンやドライバーの身体にも負担が多いことで知られている。 全長4.304kmとコース自体は比較的短く、そのため予選ではクリアラップを取るのが難しく、決勝はモナコGPに次ぐ71周の周回数で行われる。 特徴的な1コーナーに向かうロングストレートは、現在のF1開催トラックでも屈指の長さで、ここでDRSを使うことが一番のオーバーテイクポイントになる。2023年の49/71周目、角田裕毅がオスカー・ピアストリにターン1で仕掛けるも、接触して角田は大きくポジションを下げるという場面もあった。 その他にも、最終セクターには元々あった野球場のスタンドを活用したスタジアムセクションなど、特徴的なレイアウトが魅力。多くの観客が詰めかけるため、例年表彰台もそのエリアに設置される。
2023年メキシコGPの結果
2023年F1第20戦、メキシコGPの決勝は2023年10月29日に行われた。 このレースで角田裕毅がパワーユニット交換により最後尾スタートとなる見通しだったが、後になりローガン・サージェントがグリッド降格、ランス・ストロールがピットレーンスタートとなったため、角田は18番手からのレース開始となっている。 20人中17人が第1スティントにミディアムを選択。アレクサンダー・アルボン&エステバン・オコンがハード、17番グリッドのランド・ノリスのみがソフトを選んでいる。 レースがブラックアウトとなり、3番グリッドのマックス・フェルスタッペン、5番グリッドのセルジオ・ペレスが抜群の蹴り出しを見せる。ポールスタートのチャールズ・ルクレールを含めた3ワイドでターン1へと飛び込んでいく。 だがこのターン1でルクレールとペレスが接触し、母国レースのペレスはルクレールのタイヤに乗り上げてオーバーラン。ピットまで戻ったものの、結果としてペレスは無念のリタイアを選択している。 フェルスタッペン、ルクレール、カルロス・サインツ、ダニエル・リカルド、ルイス・ハミルトンという順番でオープニングラップを終えた。角田も18番グリッドから15番手まで順位を押し上げ、2周目に入っている。 5/71周目に入り、ターン1にパーツが落ちていることからここでバーチャルセーフティーカーに切り替わり、6周手前でVSC終了となったこともあり、ここでピットに入るドライバーは現れず。 15番手走行の角田はケビン・マグヌッセンを一度抜いた8周目のターン1でオーバーランし、タイヤにダメージがあることからレースペースが落ちる。10/71周目にはピットインを行い、早くもハードの第2スティントに切り替えた。 角田はハードでのレースペースが良く、12周目時点でのファステストを記録している。同じく早めのピットインとなったノリスとともに、後方では速いペースで周回を重ねていく。 トップのフェルスタッペンは15/71周目に入ると後方ルクレールとの差を4.4秒まで広げ、レースペースをコントロールしながらのクルーズ状態に入る。だがフェルスタッペンはタイヤの持ちが悪いと無線で連絡し、20/71周目にフェルスタッペンはミディアムからハードにつないだ。 31周目にサインツ、32周目にルクレールがピットに入り、これで上位勢はすべて第2スティントへと突入。中盤の33/71周目時点でトップはフェルスタッペンとなり、16秒後方に2番手ルクレール、そこから3秒差で3番手ハミルトンが続いた。 すると33周目のターン8でマグヌッセンがクラッシュ。これでレースはセーフティーカー導入となった。ここでトップのフェルスタッペンはすぐさまピットへと入り、ミディアムからハード、ハードとつなぎ、トップで隊列の最前列に戻る。 クラッシュしたマグヌッセンのマシンから出火し、マシン除去とバリア修復もあることから、34/71周目に赤旗が出た。レースは中断となるも、これでタイヤ交換が自由にできることに。ここでステイアウトを選んだ角田は3つの異なる新品コンパウンドをストックに抱えていることもあり、大きく得をした形となった。 赤旗時点でトップはフェルスタッペン。以下ルクレール、ハミルトン、サインツ、リカルド、ピアストリ、ジョージ・ラッセルと続き、角田は8番手でレース再開を迎えることになった。レースは現地時間15:13にリスタートとアナウンスされている。 35周目はピットからグリッドまでのワンラップとなり、レースは36/71周目よりスタンディングスタートとなる。角田は新品のハードを履いてグリッドに着いた。 再度ブラックアウトとなり、大きな混乱はなく各車37周目のコントロールラインに戻ってくる。トップはフェルスタッペン、2番手ルクレール、3番手ハミルトン、4番手サインツ、5番手ラッセル、6番手リカルド、7番手ピアストリと続き、角田は8番手のままとなった。 49周目のターン1で8番手角田は前方のピアストリを抜きにかかるも、ここで接触し角田はスピン。16番手まで一気にポジションダウンとなってしまった。 トップのフェルスタッペンは別格のペースでハミルトンを突き放し、残り17周の55/71周目にはその差が10秒まで広がる。ここからは後方との差を見ながら、完全なクルーズ状態へと入っていく。 終盤の67周目にはセクター3のスタジアムセクションでランス・ストロールとバルテリ・ボッタスが接触。ストロールはダメージが大きく、この後リタイアを選択している。