柔道・阿部詩は連覇へ泰然自若 ノーシードからの戦いも「結局は勝っていかないと」
パリ五輪開幕まで1カ月となった26日、柔道女子日本代表選手が東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで行っている強化合宿を報道陣に公開した。52キロ級で連覇を目指す阿部詩(うた)(パーク24)は乱取りなどで約2時間、汗を流し「あと1カ月でどれだけ作り上げられるかが勝負」と気合をみなぎらせた。 【グラフィックで見る】パリ五輪のメダル期待種目と注目選手 国際柔道連盟の五輪ランキング上位8人がシードされるため、同9位の阿部はノーシードからの戦いが決まった。東京五輪以降も世界選手権連覇など順調に歩んできたが、昨年10月にけがで試合を回避したことなどが影響。それでも「(組み合わせは)どこに入ってもいいかなと思っている。結局は勝っていかないと金メダルはないので」と泰然自若を貫いた。 同じく連覇を目指す78キロ超級の素根輝(そねあきら)(パーク24)は東京五輪以降は苦しんできたが「柔道も体も調子は悪くない。試合に向けて一日一日取り組んでいきたい」と上向きを強調。70キロ級で五輪初出場の新添左季(にいぞえさき)(自衛隊)は右足首捻挫でこの日の練習には参加しなかったが「今週中にはできる」と問題なさそうで「いよいよだなという気持ち」と大舞台を見据えていた。(大石豊佳)