「世界の恥」「完全に狂気」観客の蛮行で20分中断されたマドリードダービー。現地は狂乱の様子を痛烈批判「スポーツ外のこと」
ラ・リーガ第8節、アトレティコ・マドリード対レアル・マドリードの試合が現地時間29日に行われた。試合は1-1のドローに終わっている。首都で行われたダービーは、観客が物を投げ込む事態に発展して約20分間中断されるトラブルがあった。スペインメディア『as』が報じている。 0-0で迎えた64分、レアルはFWヴィニシウス・ジュニオールが得意とするドリブル突破からクロスボールをゴール前に送ると、こぼれ球に反応したDFエデル・ミリトンがこれに反応して、強烈なボレーシュートを叩き込んだ。その後、アトレティコが反撃に転じたものの、ホームチームのサポーターによるレアルGKティボー・クルトワに対するライターなどの投下物が止まらなくなり、主審が試合中断を決断した。 同メディアによると、クルトワが古巣のアトレティコサポーターをゴール後に煽ったことによって、一部の過激なサポーターがライターなどを投げ込み始めたようだ。さらにこの試合では、レアルのヴィニシウスに対する差別や侮辱的な行為を行うために、個人が特定されないようマスクを着用してスタジアムに赴くなど、アトレティコサポーターによる過激な活動も目立っていたと伝えている。 同メディアは、「カルロ・アンチェロッティ監督は『スペクタクルなダービーになる』と言っていたが残念な結果に終わった」と題して、「世界の恥。完全に狂気だ。主審は状況が落ち着くまで、そして物の投げ込みが止まるまで試合を中断する以外に選択肢はなかった。マドリードのサッカーの誇りは、スポーツ外のことによって結果的に汚されることになった」と、問題を起こしたサポーターを痛烈に批判した。 また、ドイツメディア『BILD』も世界が注目するダービーで起きた事件について、「悪趣味なスキャンダル」と報じており、古巣のサポーターに対して煽るようなパフォーマンスを見せたクルトワについても「挑発的なジェスチャーで問題を引き起こした」と、批判的なコメントを残している。
フットボールチャンネル編集部