「自国を自分で守る気概を」櫻井よしこ氏が京都で講演、日本取り巻く現状に危機感
国防や安全保障への理解を深めてもらおうと、京都府防衛協会青年部会は、防衛シンポジウムを京都市下京区で開催し、ジャーナリストの櫻井よしこ氏が「日米同盟の真実」と題して講演した。軍事力で周辺国への影響力を強める中国などを踏まえ、「日米同盟を基軸にしつつも、主体的に各国と対峙(たいじ)できるよう努力しなければならない」と訴えた。 【写真】目も合わせず両手でガッチリ。首脳会談を前に握手する石破首相と中国の習近平国家主席 櫻井氏は、中国公船が尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺に連日接近していることについて「最初はマスコミは大騒ぎしたが、毎日のように来るとニュースにすらならなくなっている。慣れて警戒しなくなることを狙っている」と指摘。台湾でも同様の状況が起きていることを挙げ、台湾有事への備えの必要性を強調した。 また、ロシアが核兵器を先制攻撃に使用すると公言していることに触れ、日本は米国の「核の傘」に守られていると指摘する中国が「日本は非核国ではなく、核兵器による先制攻撃の対象になる」との考えに変わってきていることを明らかにした。 こうした現状から、日本を取り巻く環境の厳しさに懸念を示し、「日本人は国防に関する意識を高め、自分の国は自分で守るという気概をもたなければならない」と述べた。